実際に、現地採用者としてバンコクで生活するのはどれくらいのお金がかかるのでしょうか?タイは物価が安いと言われていますが、本当にそうなのでしょうか?
東南アジアでも、現地の人と同じ生活をすると大変安く暮らせますが、日本で生まれ育った日本人にはローカルの生活は厳しいです。
今回は、30代女性がバンコクで安全に1人暮らしをする場合について、私の実体験を元にご紹介します。
バンコクで1人暮らしする家賃の相場は?
タイの場合、建物そのものを1人のオーナーもしくは企業が所有しているアパートメントと、建物内の部屋ごとに所有しているオーナーが異なるコンドミニアムがあります。
また、基本的に契約は1年ごとの更新制で、契約時には家賃2か月分の金額がデポジットとして必要となります。デポジットは退去時に部屋に問題がなければ、そのまま返却してくれます。
ただし、コンドミニアムの場合、悪いオーナーに当たると、デポジットを返してくれず、経年劣化のリフォーム代まで請求されることもあります。
家賃の相場は住むエリア、築年数、平米数、セキュリティ、ファシリティによって、ピンからキリまでです。
現地採用の1人暮らしで住む場合にも6,000バーツ(約20,000円)から探すことが可能です。しかし、女性が1人で暮らすのであれば、6,000バーツ(約20,000円)ほどの物件は安全面を考えると避けた方が良いでしょう。
1人暮らし用の部屋のタイプを説明すると、日本でいう1DKは1ベッドルーム、1ルームはスタジオと呼ばれています。
実際に住んだことがある物件
- トンローエリア(1ベッドルーム・40㎡):25,000バーツ(約80,000円)
- トンローエリア(1ベッドルーム・35㎡):15,000バーツ(約50,000円)
- プラカノンエリア(スタジオ・35㎡):12,000バーツ(約40,000円)
- プラカノンエリア(1ベッドルーム・40㎡):15,000バーツ(約50,000円)
どの物件にも共通して言えることは、 建物の入り口にゲートがあり守衛が常時います。住民用のプールとジムが無料で使用できました。
さらに、ベッド、ソファ、ダイニングセットなどの家具や冷蔵庫、テレビなどの電化製品が備え付けられているので、物件によっては即日入居可能です。1部屋に1台分の駐車場スペースが無料で付いている場合もあります。
職場へはBTSという電車で通ってますが、今の住居はBTS駅から徒歩5分の立地です。
オーナーとのトラブルを避けるために、コンドミニアムに住む場合は不動産会社を通して契約しています。駐在員向けではなく、現地採用者向けの安い物件を手配してくれる不動産会社もあります。
家賃と同じく毎月かかるバンコクでの固定費の相場は?(光熱費、携帯代など)
家賃の次に気になるのは毎月かかる水道料金、電気料金、携帯料金、ガス料金などですね。物価が安いバンコクでは、本当に安いのでしょうか。
水道料金について
バンコクの水道水をそのまま飲むことはおすすめしませんが、水道代金はとても安いです。1人暮らしの私は、飲み水としてドリンキングウォーター(6リットル40~50バーツ)を週1回購入して利用しています。
家族が多かったり自炊をよくする人は、20リットル以上のボトルを取り付けるウォーターサーバーを設置したり、水道の蛇口に浄水器を取り付けたりするのがおすすめです。私の場合は、だいたい水道代金は月々100バーツ(約330円)以内です。
電気料金について
公共機関から直接請求の場合は、1ユニット約3.8バーツ(約12.54円)です。私の場合は、平日の夜間と土日にしか家にいないので、月々600バーツ(約1,980円)程度です。
現在はコンドミニアムタイプに住んでいるのでこの金額ですが、以前アパートメントに住んでいた時は建物のオーナーが公共料金に手数料を上乗せして請求していることがありました。2018年5月の法改正により、オーナーが上乗せして請求することは禁止されています。
私がコンドミニアムに住んでいた際には、月々1,300バーツ(4,290円)ほどかかっていました。タイで家を探す際には、家賃とあわせて公共料金の請求についても確認しておいた方が良いです。
携帯料金について
公共料金以外にも、携帯電話の支払いも気になるところですね。タイの主な携帯電話キャリアはAIS、DTAC、True Moveの3社です。iPhoneでデータ無制限+無料通話付プランの場合、700~800バーツ(1,800~2,000円)ほどになります。
私の場合、ほとんど通話を利用しないので、通話は追加料金を支払うデータ無制限の携帯プランと自宅用Wi-Fiを合わせて700バーツ(約2,310円)以内です。
数年前まではデータが遅いなどの不便なことがありましたが、現在は動画を見ていようとデータ通信で止まったりすることもなく快適に利用できます。
ただし、日本とは違いタイでは携帯電話の購入と携帯キャリアの契約は別々になっています(同時に行うと安くなります。たとえばDTACでiPhoneを買い、その際に所定の料金プランを契約するとiPhoneが安くなります)。
また、日系の会社もBerrymobile、Yourmobileの2社あります。こちらは日本人が窓口におり、トラブルが起きても日本語で相談することができます。
美味しいレストランが多数!外食するとどれくらいかかるの?
タイでは空前の日本旅行ブームなので、それに伴い日本食を食べるタイ人も増えてきました。そのため、現在タイには3,000店以上の日本食レストランがあると言われてます。また、世界中から観光客が訪れるので各国の本場の味を提供するレストランも多数あります。
おおよその予算をご紹介していきます。
友人とお酒を飲んで夕食を食べた場合
- 居酒屋:1,000~1,500バーツ程度(3,300~4,950円)
- イタリアンなど:1,200~2,000バーツ程度(3,960~6,600円)
- タイ料理:300~500バーツ程度(990~1,650円)
1人で定食、ラーメンを食べた場合
- 200~300バーツ程度(660~990円)
タイのお酒事情についても気になりますよね。シンハービール320ml39バーツ(約128.7円)とリーズナブルですが、ワインや日本酒などの輸入酒については基本的に3倍の値段で販売されています。
ビール好きにとっては最高ですが、ワインや日本酒好きにとっては辛い国かもしれないですね。
電車、タクシー、バイクタクシーの相場はどれくらい?
バンコクでの主な移動手段は、電車、タクシー、バイクタクシーです。バスを利用する人もいますが、行先や表示がほとんどタイ語(一部英語あり)なので、難易度が高いです。
バンコク市内を走る主な電車はBTS、MRT(地下鉄)、エアポートリンク(空港行)の3つです。最近、インフラ整備がすすんでおり、BTSもMRTも路線延長や新路線の工事をしているところです。
料金はBTSが初乗り16バーツ(約52.8円)、MRTも初乗り16バーツ(約52.8円)ほどです。タクシーは初乗り35バーツ(約115円)、バイクタクシーは初乗り10バーツ(約33円)です。
私の場合、移動距離や天気に合わせて乗り物手段を考えて利用しています。仕事中の移動も含めるとBTS1,000バーツ(約3,300円)、それ以外2,000バーツ(約6,600円)の合わせて3,000バーツ(約9,900円)ほど移動費に使用しています。
バンコクで働くとどれくらい貯金できるのか?
バンコクで働いた場合、きちんと貯金できるのか気になるところですね。月々の支払をどれくらい抑えるのかによって異なってくるとは思いますが、私の場合は毎月25,000~30,000バーツ(82,500~99,000円)ほど貯金しています。
残念ながらボーナス支給のない会社なので、1年でおよそ300,000バーツ(約100万円)ほど貯金しています。ボーナス支給のある会社であればもっと貯金を増やすこともできます。
まとめ
支払いなどの細かな金額を知ることで、実際に生活をしてみるイメージが少しでもできたでしょうか。
日本と同じくタイも累進課税なので収入の金額により異なりますが、大体額面上の80%以上を手取りとして受けとることが可能です。
求人サイトなどに表記されている金額と照らし合わせてタイで生活していけるのか考えてみてはいかがでしょうか。