ベルリンはインターナショナルな街なので、世界中のさまざまな言語であふれています。とは言え、日本語だけで生きていくことはほぼ不可能です。そして、せっかくドイツに住むのならドイツ語も習得したいですよね。
たしかに、日本人にとってドイツ語は容易に習得できる言語ではありません。そのため私も、今まで、ドイツ語習得のためにいろいろな方法を試みてきました。
そこで今回は、ベルリンでドイツ語を勉強する方法をいくつかご紹介します。
語学学校に通う
ベルリンには多くの語学学校があり、日本よりはるかに安く通うことができます。オンラインでもドイツ語を学べますが、語学学校の方が様々な国から来た友達もできますし、料金も学校によってはそれほど高くないのでおすすめです。
語学学校は、少人数を売りにしているところ、課外活動を売りにしているところ、安さを売りにしているところなど、特徴は様々です。また、民間の学校だけではなく、Volkshochschule(VHS)という公立の学校もあります。
語学学校の授業は、基本的にドイツ語のみで行われます。レベルは、アルファベットと数字の組み合わせのA1、B1、C1のように表され、A1、A2、B1、B2、C1、C2の順で難しくなっていきます。さらにそれも、A1-1、A1-2、A2-1、A2-2のように細分化されています。
私はドイツに来てからドイツ語を習い始めたので、A1-1から始めました。
全くドイツ語をしゃべれないのにドイツ語のみの授業で始めは大変でしたが、今思うとこのスタイルで良かったと思っています。その理由は、ドイツ語の文法用語や文法の説明をドイツ語でできないと中級、上級になって苦労するからです。
もちろん最初は、一人で辛く感じたり、助けを友人に求めたりしたこともあります。しかし、日本語で書かれたドイツ語の文法書を併用しながら、毎日学校へ通いました。途中、夏休みやクリスマスなど学校のない時期には旅行などで息抜きをしながら、1年以内にB2を終えました。
また、今までに2つのVHSと2つの民間の語学学校に通いましたが、個人的にはVHSが肌に合っていたようです。私の通っていた1ヶ所目のVHSには少しですが課外活動もありましたし、2ヶ所目のVHSはC1ということもあり、生徒数も少なく10人くらいでした。
結局のところ民間でもVHSでも、自分に合う合わない、先生の当たりはずれなどがあるので、一概にどこが良いとは言い難いと思います。ただ、VHSにはベテランの先生が多い印象があります。
それぞれ長所と短所があるので、いくつかの学校を試し、自分に合うところを見つけるのが良いでしょう。
タンデムパートナーを見つける
日本人が苦手とする会話の練習には、タンデムパートナーというシステムがおすすめです。これは、お互いの母語を勉強している者同士が一緒に勉強をする方法です。
つまり、ドイツ語母語者で日本語の勉強している人とカフェでお茶などをしながら、会話を通してドイツ語の勉強をするのです。
しかし、タンデムパートナーにも難点がいくつかあります。1つ目は、そもそも日本語を勉強しているドイツ人の数が少ないので、パートナーをなかなか見つけることができないという点です。
2つ目は、お互い、または片方があまりにも初級レベルの場合、タンデムパートナーとして成立しづらいという点です。
特にひらがなカタカナなどの文字は、助けるというより本人が自分で覚えるしかありません。また、挨拶だけできても、ある程度会話ができないとなかなか勉強にはなりません。
3つ目は、せっかくタンデムパートナーが見つかっても、長続きしないという点です。日本に興味をもち、日本語を習いたいと思う人がいても、実際に日本語を勉強してみると文字の難しさ、文法の難しさなどから日本語の勉強を早々に辞めてしまう人が多いのも事実なのです。
それゆえ、私も今までに複数のタンデムパートナーに出会いましたが、継続できる人を見つけるのはなかなか難しかったのが実情です。
アプリを活用する
昨今さまざまな語学学習アプリがありますので、利用しない手はありません。アプリは移動時間も有効に活用できるため、便利な学習方法と言えるでしょう。
またドイツでは、日本語で書かれたドイツ語の参考書や単語帳はなかなか手に入らないので、日本語でドイツを勉強するツールが簡単に手に入るという面においてもアプリは優れています。
単語のアプリや熟語のアプリ、文章を組み立てていくアプリなど、種類は多種多様です。そのため、自分の苦手とする箇所を勉強できるアプリを見つけることができれば、ドイツ語力アップにもつながります。
私もいくつかのアプリを使っていますが、Hallotalkなどは初心者でも上級者でも使え、また他の人とメッセージのやり取りもできる、おもしろいうえに役に立つアプリだと思います。
ドイツ人と住む
ベルリンでの家探しは大変なので「可能ならば」ですが、語学習得のためにもおすすめなのが、ドイツ人とルームシェアをして住むことです。
わざわざどこかに行く必要もなく、日常生活の中で自然にドイツ語で会話ができるという環境は理想的です。さらに、ドイツ語だけではなくドイツの文化や暮らしについても知ることができます。
また、同居人と良い関係を築くことができれば、同居人を通じてドイツ人との交友関係を広げることもできます。
ドイツ語の勉強になるだけではなく、日常生活で困ったことがあったときに聞いたり助けてもらったりできるのも利点でしょう。
イベントに参加する
ベルリンにはさまざまなイベントがあります。言語に関して言えば、日本語とドイツ語のスタムティッシュもありますし、カウチサーフィンやミートアップには「ドイツ語勉強会」や「Langeage Exchange」などのイベントがあります。
また、言語に特化したイベントでなくても、多目的のイベントに参加することで他の参加者たちとドイツ語で話す機会が得られますし、そこで友達を見つけることもできるのです。実際私もこの方法で、ドイツ人の友達を作ることができました。
まとめ
語学学校に通っていると、当然クラスメートはドイツ語母語者以外なので、ドイツ人と知り合う機会がなかなかありません。そのため、様々なイベントに参加したり、アプリを活用したりして、ドイツ人の友達を作ることもドイツ語学習にとっては有効な手段です。
ドイツ語は確かに難しい言語の一つだと思います。しかし、その分おもしろさもあるのです。
いろいろな人と話をすることでリスニング力もスピーキング力も上がるので、間違いを恐れず、ぜひドイツ語での会話にチャレンジしてみてください。ドイツ語が上達すれば、ドイツでの生活もより楽しくなるでしょう。