海外に出てみようと思っても、行動に移すには勇気と時間とお金が必要です。今ではニュージーランドで普通に仕事をして暮らしていますが、ニュージーランド生活を始めた最初の頃はたくさん大変な思いをしました。
そこで今回は、これからニュージーランドで生活をしようと思っている人に役立つ情報と、私が日本での職歴を活かして海外で働くことを決めたきっかけ、ニュージーランドで仕事を見つける方法、そして仕事を見つける中で私が感じたことや苦労したことをまとめました。
日本での職歴(ニュージーランドで働くまで)
私は美容の専門学校を卒業した後、東京のネイルサロンに就職してネイリストをしていました。地元が田舎だったので上京したての頃は、東京はとても大都会に感じていました。
私が働いていたネイルサロンは、他のサロンよりも金額が安めに設定されていることや施術時間が大幅に短いことから平日の日中でも常に忙しく、休憩時間があまり取れませんでした。その忙しいネイルサロンで約2年程働きました。
専門学生の頃には、ネイリスト検定1級とジェルネイル検定、その他美容に関する資格を取得しました。そのため日本ではすぐに就職先が決まりました。そして、それらの資格がニュージーランドで就労ビザを申請する際に、技術職の証明として役に立ちました。
なぜニュージーランドで働こうと思ったのか
ネイルサロンを辞めてニュージーランドで働こうと思ったきっかけは、好きなことを仕事にしたいと思いネイリストになったにもかかわらず、忙しい毎日を過ごす中でネイリストという仕事をこれ以上したくないと思ったからです。
2011年3月11日に東日本大震災が起こりました。地震後、東京の街はたくさんの帰宅困難者がいました。電車などの交通機関が使えない帰宅困難者の方が、平然とネイルサロンにネイルをしにきました。また働いているサロン側もお客様にネイルをするように指示をしてきました。
それから会社に対して不信感を持つようになりました。そして震災をきっかけに、元々英語が好きだったので、いつかは海外で暮らしてみたいと思っていたので移住することにしました。
そこで私は、海外の中でも英語圏で、人種差別が少なく様々な国の移民からなるニュージーランドは仕事が見つけやすく、生活しやすいのではないかと思い選びました。
ニュージーランドでの職探し
ニュージーランドで仕事を探す方法として、初めは日本を出国する前に現地に住んでいる日本人のためのWEBサイト「ニュージーランド大好き」を参考にしました。
このWEBサイト「ニュージーランド大好き」は、ニュージーランドでの求人だけでなく、フラットハウスやオーペアなど住まいについて、そして車や家具など個人売買の情報が見れる便利なサイトです。
その他には現地の求人サイト「Trade me」で日本から事前に求人を探しました。
ニュージーランドでもネイリストとして働きたいと思っていたので、ネイルチップを作ったり、英文の履歴書を事前に用意して20部印刷したりなど、ニュージーランドに入国してからすぐに仕事が見つかるように、準備をしました。
ニュージーランドの仕事を見つける中で苦労したこと
私は元々英語が好きで個人的に勉強はしていましたが、留学をした経験がなく、会話でのコミュニケーションはほとんど出来ませんでした。
ですので、会話が上手に出来なくても、ネイルの技術で評価していただこうと思っていました。現地ですぐに仕事を見つけたいと思っていたので、出国前に事前に、インターネットで英文の履歴書のサイトを参考にして自分なりに作りました。
また証明書を見せることでオーナーに信用してもらえるのでは?と考えて、日本で取得した資格の証明書類を一つのファイルにまとめて持ち歩きました。
ニュージーランドに入国してから約20か所のネイルサロンのメールアドレスに履歴書を添付して送りましたが、返信がなく、あっても今は求人をしていないと断られました。
直接ネイルサロンに行ってみる
そこで私は、英文の履歴書を持って直接ネイルサロンを訪ねて、働かせて欲しいということを伝えました。何か所も行きましたが、白人の働く職場では履歴書さえ見てもらえませんでした。
また私が入国した時期は冬で、ニュージーランドの美容業界ではお店の売り上げが低い時期で、求人募集をしているサロンを見つけることが困難な状況でした。
行動を続けていく中で、日本人のネイル技術の高さを知っているオーナーに巡り合えて、仕事を見つけることができました。
まず直接持って行った英文の履歴書を見てもらい、日本で用意しておいたネイルチップのサンプルも見せました。その場で技術チェックをして、その技術力を評価してもらい、初めはパートタイムのスタッフとして採用されました。
これからニュージーランドで働きたい人へ
ニュージーランドは美容業界、飲食店などサービス業の求人募集の数が季節によって大幅に差があります。求人数が多く、仕事が見つけやすい時期は春から夏にかけての10月から11月頃です。
ニュージーランドは南半球で日本と季節が真逆になり、冬に当たる6月から8月は都市によっては雪が降り、大都市オークランドでは雨がずっと降り続けます。
そのため、外出しようとする人が少ないのでどのお店も空いています。そうするとスタッフの人数が足りているため、求人が出ない期間が続きます。
ですので、ニュージーランドに来てすぐに仕事を見つけたいと思っている人は、暖かくなる時期10月ごろに入国した方が、どの職種のポジションも求人がたくさんあり、仕事が見つけやすいです。
まとめ
海外で働こうと思うきっかけは人それぞれです。もともと英語が好きだったことや、新しい環境でチャレンジしてみたいなど、海外で出会う日本人の方にはそれぞれの理由があります。
その中でも、日本で働いていた頃よりも海外で充実した生活を送っている人たちに共通しているのは、安定した職場で働いていることです。出国する前に、現地の仕事情報をある程度把握して事前に準備しておくことで、海外で仕事が見つけやすくなります。