プライベートも大事!ニュージーランドで学んだ仕事術

ニュージーランド









近年、日本社会でもプレミアムフライデーなど、プライベートをより重視した働き方が推奨されています。一方ニュージーランドでは、職種を問わず、古くからプライベートをより重視する働き方が主流です。ニュージーランド人の働き方は日本を含め、多くの海外でも紹介されています。

では、実際には何が異なるのでしょうか?ニュージーランドと日本社会と比較し、私自身の体験談も交えながら、詳しく解説します。

ニュージーランドでは残業をしない

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残業は基本的にない

ニュージーランドでは、基本的に残業という考え方はありません。オフィスで働く一般的な就業時間は、午前8時から9時頃に出勤し、午後4時半から5時頃には退社します。土日及び祝日は休みの会社がほとんどです。

飲食店などで働く社員は、シフトが決められており、事前に休み希望などを出すことができます。

退社時間になると、多くの社員が帰宅します。飲食店などで働く社員も、自分のシフト終了時間が来たら、次のシフトの人に仕事を引き継ぎ帰宅します。

ニュージーランドでも、フレックスタイム勤務や、在宅勤務などさまざまな働き方が進んでいますが、どの会社でも基本的にはこのような考え方です。

私の仕事の場合

私は、ニュージーランドオークランドの日本食レストランで約2年以上、また短期間でしたがホテルでも働いていました。いずれの会社でも、残業をしたことはありません。飲食店とホテル勤務だったため、特に週末は忙しい日が多かったです。

時々、延長勤務はありましたが、事前に上司から相談され、自分自身で決めることができます。予定が先に入っている日は、断っても特に何か言われることはありませんでした。延長勤務に関してはもちろん時給が発生します。

ニュージーランド人は仕事が残っていたらどうするか

芝生

残業する場合は申告が必要

ニュージーランド人も、急ぎの仕事がある場合は少し残業して仕上げて帰る人が多いです。それでも、1時間以内に仕事を終える人が多く、残業する場合は事前に上司へ申告が必要です。

多くの、オフィスで働く社員は、日本と同じようにそれぞれの仕事が決まっています。上司は各社員の仕事量や能力を見極め、その範囲を超えた仕事を与えることはほとんどありません。時々、自宅へ持ち帰って仕事をしている人もいますが、日常茶飯事ではありません。

仕事の量に疑問を感じたら声をあげよう

ニュージーランド人は、「仕事量が多く、時間内に終わることができない」と判断した時点で先輩や上司に相談します。

ニュージーランドでは、どの場面においても「自己主張」しないと誰も耳を傾けてくれません。発言しないことは、意見を持っていない、もしくはすべて理解していると思われてしまいます。恥ずかしさや遠慮は不要です。

ニュージーランド人の仕事とプライベートの分け方

ティータイム

働く女性のロールモデル

私は、ニュージーランドにある専門学校に2年間通っていました。クラス担任は女性で私とあまり年齢が変わらなかったため、プライベートな話をすることもよくありました。その先生は20代前半で出産し、シングルマザーとして小学生の一人娘を育てながら仕事をしていました。

そのため、学校の授業が忙しくても仕事を家に持ち帰ることはありません。その分、間に合わない時は少し早く出勤していました。

仕事中以外はプライベート

彼女はよく、仕事は大事だけれど、私には娘がいるから、ずっと仕事をしている時間はないと言っていました。

クラス内で連絡ができるように、フェイスブックのチャットグループに先生も入っていましたが、緊急時以外、返信をすることはありませんでした。

プライベートでその先生と会ったことがありますが、その時も仕事の話は一切しませんでした。

ニュージーランドの休日の過ごし方

ニュージーランド

ニュージーランドには、社員同士の「飲み会」はほとんどありません。仲が良い、社員やチームの打ち上げなどで時々、仕事終わりや週末に飲みに行くことはありますが、強制ではありません。飲みに行っても、午後9時過ぎには帰宅します。

結婚し、家庭がある社員は、家族と週末を過ごす人がほとんどです。独身や若い社員は、趣味に打ち込んだり、スポーツ、友人と会うなど、日本とほとんど変わらない休日を過ごしている人が多いです。休日のショッピングセンターや図書館は家族連れでいつも賑わっています。

ニュージーランドでは、都市部でも飲食店を除いて夜遅くまで空いているお店はほとんどありません。24時間営業のコンビニもほとんどありません。日本と比べて、娯楽が少ない分、家族を大切にし、家族や恋人との時間を優先している人が多いです。

1年間働いたら4週間もらえる有給休暇がある

空

ニュージーランドでは、1年間働くと4週間の休暇を取ることが義務付けられています

年間5日まで、シックリブという風邪などを引いたときに使える有給の病気休暇があります。この有給休暇は、職種や年齢に関係なく取得できます。4週間の休暇は事前に会社へ申請は必要ですが、どの社員も当たり前の習慣として有給を申請しています。

この休暇を使い、多くのニュージーランド人はオーストラリアやヨーロッパなど海外旅行へ行く人が多いようです。海外からの移民者は毎年この休暇を利用し、母国へ帰る人がほとんどです。

また、スポーツに打ち込んだり、短期間コースの専門学校へ通い、新たな資格を取っている若者もいます。

まとめ

ギター

私は日本とニュージーランドで社会人として数年間働きました。職種も環境も異なるため、どちらの働き方が良いか、一概に決めることはできません。

しかしその経験から、日本人は自分よりも周囲を気遣いながら仕事をし、ニュージーランド人はプライベートを最優先に考えて仕事をする人が多いように感じました。

私にとってニュージーランドでの社会人生活は、「社会での働き方を改めて見直すきっかけ」になりました。