ニュージーランドは旅行先として人気があり、毎年多くの海外旅行者が訪れています。
国内には世界遺産が3か所あり、2つが自然遺産、1つが複合遺産です。そういった有名な観光スポットが魅力的であるのはもちろん、星空や海を見ているだけでも感動させられてしまうほど、自然が美しい国としても知られています。
長期滞在する場合は、メジャーな観光地も大自然も楽しむために、ぜひ国内旅行に出かけたいですよね。
今回はニュージーランドの国内旅行をより特別に、楽しくしてくれるニュージーランドの宿泊施設について紹介します。
※1NZD=75.45円(2019年7月)
ニュージーランドの観光業
ニュージーランドは国全体で観光産業に力を入れており、国の経済に大きな影響を及ぼしています。
2017年1月31日付の政府機関「New Zealand Tourism」の報告によると、2016年海外からの訪問者数は350万人を超え、そのうち観光で訪れた人は180万人に上ったそうです。観光目的での訪問は、2015年に比べると約16.2パーセントも増加しました。
またニュージーランドでは観光産業が最大の外貨取得手段でもあり、同じく「New Zealand Tourism」によると、2016年は145億NZDを超える経済効果をもたらしました。それに比例して観光産業の雇用件数も増え、2016年には18万8000人を超えています。
一般的な旅行なら
旅行者の多くが利用するのが、ホテルやモーテルです。またニュージーランドは留学やワーキングホリデー先としても人気で、そういった学生や若者にはホステルが定番の宿泊施設です。
ホテル
ニュージーランドでもホテルはメジャーな宿泊施設で、プール、ジム、飲食店などが併設されている場合がほとんどです。
日本と異なる点はホテルの多くが都市部に集中しており、郊外ではほとんど見かけないことです。企業の多くが都市部に集中していることもあり、宿泊者にはビジネスマンも多く見られます。
値段の相場
ホテルのランクによっても値段は異なりますが、大人2人1部屋の1泊の料金は平均100NZD~500NZD(7,545円~37,725円)とかなりまちまちです。
日本と同等のサービスや質を期待する場合、4つ星ホテル(星5中)ランクだと外れはないと思います。オークランドの4つ星ホテルに大人2人で宿泊する場合の1部屋の料金は、1泊平均200NZD~400NZD(15,090円~30,180円)です(素泊まり)。
また、ホテル泊の場合は食事代が別途かかります(朝食が含まれる場合もあり)。ニュージーランドは比較的物価が高く、レストランなどで食事をする場合、最低でも1人1食20NZD(1,509円)ほどかかります。
ホテルの魅力
私は昨年、オークランドの4つ星ホテル「ヘリテイジホテル」に大人2人で1泊しました。その際の合計宿泊金額は、素泊まりで約200NZD(15,090円)でした。
日本同様フロントは24時間対応で、清潔感もあり、ホテルスタッフの対応もとてもフレンドリーでした。日本語が話せるスタッフがいる場合もあり、やはり安心感があります。
モーテル
モーテルは車で気軽に泊まれる宿泊施設のことで、車社会のニュージーランドでは都市部を離れると、道路沿いにたくさん目にすると思います。
モーテルには通常キッチンがあり、調理道具、冷蔵庫、電子レンジなどが完備されています。部屋の空間もゆったりとしているのが特徴です。
家族経営が多く、スタッフは数人といった印象ですが、中にはプールやレストランなどが併設されている場合もあります。
値段の相場
大人2人宿泊時の1部屋の料金は1泊平均100NZD~300NZD(7,545円~22,635円)程度で、ホテルよりは安く泊まれます。
私が観光地のモーテルに大人3人、子ども3人で1泊した際の合計は約250NZD(18,862円)でした。リビングにダブルベッドが1つが置かれ、寝室にはシングルベッドが3つありました。
大人数で宿泊すると1人にかかる金額が低くなるので、家族や友人同士など大人数での旅行におすすめです。
モーテルの魅力
ニュージーランドで観光する際は車があるとかなり便利です。魅力ある観光地は多くありますが、その観光地間にかなり距離があります。効率的に場所の離れた観光地を回る場合、車で移動しながらのモーテル泊が一番便利だと思います。
またニュージーランドは街から離れると、観光地でもコンビニやスーパーがほとんどないため、モーテル泊の場合、事前に食品を購入しておくこともおすすめします。
ホステル
ホステルは学生や若者向けの宿泊施設です。
大部屋に簡易ベッドや2段ベッドが備え付けられ、見知らぬ旅行者と一緒に寝泊まりします。布団はついていない場合がほとんどで、寝袋を持参したり、ホステルでシーツなどを借りなければいけません。トイレやシャワーも共同の場合がほとんどです。
キッチンやTVなどが置かれたコモンルームと呼ばれる場所があり、宿泊者同士の交流の場となっています。
値段の相場
ホステルではバックパッカーズやYHA(ユースホステル)と呼ばれるものが有名で、宿泊費用は大部屋で1人1泊25NZD(1,886円)程度から探せます。
部屋のタイプには大部屋のほかにシングル、ダブル、ツインなどプライベートを確保できるものもあります。その場合は若干値段が上がり、1人1泊100NZD(7,545円)以上になることもあります。
またYHAなどではメンバーに加入すると、国内主要都市にあるYHAにメンバー価格で宿泊できる嬉しいサービスもあります。
ホステルの魅力
私も学生時代、バックパッカーズを利用して旅行した経験があります。そこで出会った人々と旅の目的地が同じだったことがあり、そのまま一緒に旅をしたこともあります。帰国後にはお互いの国へ遊びにもいきました。
世界各国からの旅行者が利用しているので、思いがけない出会いがあったり、異文化に触れたりできるよい機会にもなります。
アパートメント
ニュージーランドにはアパートメントといわれる宿泊施設があります。その名の通り、日常生活で必要なものが全て揃っています。
部屋の空間もかなりゆったりしていて、キッチンスペースとキッチン用品はもちろん、電化製品、洗濯機、洗濯乾燥機も備えられています。アパートメントタイプは都市部にも郊外にもあり、連泊する人が多いイメージがあります。家族連れや、ビジネスでの長期出張でもよく利用されます。
値段の相場
アパートメントではホテル同等のサービスを受けることができるため、値段もホテルと同じくらいが相場です。アパートメントのランクによってまちまちですが、1部屋1泊100NZD~500NZD(7,545円~37,725円)程度です。
モーテル同様、宿泊人数が多いほど1人の金額が抑えられるので、大人数での宿泊にはおすすめです。
アパートメントの魅力
日常生活が支障なく過ごせる全ての設備が整っているので、とても快適にリラックスして過ごせます。私の場合は旅行する場合はできるだけ、このアパートメントタイプで予約を取っています。子連れ旅行になると、食事の面で自炊ができるのは便利です。
またゆったり空間はとてもありがたく、旅行が終わる前に洗濯を終えて帰れるというのは主婦にとってはかなり嬉しいことです。
大自然を満喫するなら
自然大国ニュージーランドに旅行に来る人の目的は、自然を満喫することといっても過言ではありません。
実際に、キャンピングカーをレンタルしたり、レンタカーを借りてキャンプをしたりしながら国内旅行する人がとても多いです。その場合は、ホリデーパークを利用するのがおすすめです。
ホリデーパーク
観光地にはもちろん、ニュージーランドのありとあらゆる場所にあるのがホリデーパークです。ホリデーパークにはキャビンといわれるコンテナ型の宿泊施設やモーテルが併設されているほか、キャンプはもちろん、キャンピングカーを止めて宿泊することもできます。
宿泊者が共同で利用できるキッチンスペース、トイレが完備され、有料の場合もありますがシャワーやコインランドリーもついています。また公園、プールなどが併設されていることもあり、夏場は特に家族連れでにぎわいます。
クラークスビーチホリデーパーク
ホリデーパークの相場は利用する宿泊タイプによって異なります。私が利用したクラークスビーチホリデーパークの1泊の値段を紹介します。
- キャビン(トイレシャワー無し):大人2人 80NZD~100NZD(6,036円~7,545円)
- モーテル : 大人2人 129NZD~164NZD(9,773円~12,373円)
- キャンプサイト(電源のあるパワーサイト利用の場合):大人2人 44NZD(3,319円)
- キャンピングカー(電源のあるパワーサイト利用の場合):大人2人 44NZD(3,319円)
- クラークスビーチホリデーパーク:https://www.clarksbeachholidaypark.co.nz/
意外と高くつくキャンピングカー
ホリデーパークではキャンピングカーで旅行する宿泊者も多く見かけます。去年、我が家もキャンピングカーを借りて旅行しましたが、意外とコストがかかることがわかりました。ホリデーパークに宿泊する宿泊代とは別にキャンピングカーのレンタル代金が発生します。
レンタルするキャンピングカーの大きさによりますが、キャンピングカーのレンタル代は大人4人で寝泊まりできるタイプで1日250NZD(18,862円)ほどが相場です。自分のペースで旅を進められるのはとても魅力的ですが、意外とお金がかかります。
なお、2018年12月現在のガソリン代は1リットル約2NZD(151円)です。
キャンプ
ニュージーランドではホリデーパーク以外でもキャンプはできますが、どこでもできるわけではありません。環境保全省の管轄下にあるキャンプサイトのほかに、フリーキャンピングが許可されている場所が全国に500か所以上あります。
許可のない場所でのキャンプは罰金対象になるので、事前に確認しておくのがベストです。
- 環境保全省管轄のキャンプサイト:https://www.doc.govt.nz/
- フリーキャンピングサイト:https://www.freedomcamping.org/
プラスアルファの体験がしたいなら
ニュージーランドには、観光旅行でも現地の一般家庭や農場にステイし、異文化体験できる宿泊施設があります。
B&B
B&BはBed & Breakfast の略称で、「ベッドと朝食」という名の通り朝食付きの宿泊施設です。都市部よりも郊外に多くあります。一軒家の部屋を間借りするので、アットホームなイメージがあります。トイレやシャワーは共有の場合がほとんどです。
お客様として旅行者を迎え、サービスをしてくれますが、ホテルなどとは違いホスト家族と食事を一緒にとる場合も多く、遠い親戚の家に来たような感覚になる宿泊施設です。
ホームステイ
ニュージーランドでは宿泊施設の一つとしてホームステイがあります。一般家庭の部屋を借りるかたちの宿泊スタイルで、留学生と同じような経験ができます。
ホスト家族との交流を通して、文化や生活を知ることができる貴重な体験になると思います。現地の一般家庭の食事に触れられるのもおすすめです。
ただ、中には一軒家の部屋を全て宿泊施設にしている家庭もあり、その場合はホストとの交流などはなく、各部屋に旅行者が宿泊します。
ファームステイ
その名の通り「ファーム」=「農場」を営んでいる家庭で宿泊します。長期で滞在する人が多いですが、1泊から数日単位で泊まれます。
ステイ先によって異なりますが果樹園、牧場などが主です。果樹園では果物や野菜の収穫、牧場では(羊、牛、馬など)の乳しぼり、餌やり、羊の毛刈りなどの体験ができます。
またホームステイ同様、ステイ先で現地の食事や生活を体験できるため、ニュージーランドならではの大自然、田舎生活、農場体験をしてみたい人にはプラスの付加価値があると思います。
まとめ
ニュージーランドにはニュージーランドならではのユニークな宿泊施設があります。ホテルで都会を満喫するのも魅力的ですが、大自然を満喫できるアウトドアもおすすめです!
また、ニュージーランドのライフスタイルを知ることができる体験型も捨てがたいところですよね。宿泊施設によって旅行スタイルがガラッと変わるのも面白いです。
ニュージーランドを旅行する際は、自分の旅のスタイルに合った宿泊施設を選んでみてくださいね。