オーストラリア・メルボルンから公共交通機関で行く!蒸気機関車パッフィンビリー鉄道日帰りの旅

機関車









1900年代に作られた蒸気機関車に乗って森の間を潜り抜けたり、河に掛けられた橋を渡ったり、壮大な景色を眺めることができるパッフィンビリー鉄道(Puffing Billy)を紹介します。

メルボルンの中心部からは車では1時間ほど、公共交通機関を使った場合は70分ほどで着くことができます。

高い木々が生い茂るダンデノンというエリアも近くにあり、メルボルンというオーストラリアの大都市にいながら大自然に触れることができるのが魅力です。

※1豪ドル75円(2019年11月現在)

パッフィンビリー鉄道とは

駅員

1900年12月にオープンしたベルグレイブ(Belgrave)駅とジェムブルック(Gembrook)駅をむすぶ山の中に建設された鉄道です。当時は日帰り旅行や、週末休暇で田舎へ出かけるために利用されていました。

1953年に発生した崖崩れにより、路線の一部がふさがれてしまい、翌年には閉鎖せざるを得ませんでしたが、約5年もの歳月を費やし、1959年に一部の区間を再開させることに成功。

今ではクリスマス以外の一年を通じて毎日運行しているほど、観光客や地元の子供たちに人気のスポットになっています。

始発駅のベルグレイブから終着駅のジェムブルックの間には3つの駅があり、各駅には軽食やお菓子が買えるキオスクや、ピクニックができるようにベンチと椅子、トイレが設置されています。

パッフィンビリー鉄道の汽車に乗ろう!

駅

乗車券はパッフィンビリー鉄道に到着してからベルグレイブ駅の窓口で購入することができます。駅のフォームに向かうと何両かの客車がすでに出発準備を終え、並んでおり迫力満点です。

私も乗り込んで、出発時間を待ちます。列車の客車はトロッコのようにオープンになっていて、窓のふちに座って手と足を外に出して乗るのがパッフィンビリー流です。

汽笛が鳴ったら出発の合図です。汽車の速度は景色を十分に楽しめるほどゆっくりです。

普通なら手と足を窓から出さないでください、という注意書きとアナウンスがありそうなものですが、線路は手や足を延ばしても木々に触れないように安全に整備されており、窓には落下防止の手すりがあるので小さなお子様でも安心です。

パッフィンビリー鉄道の見どころ

機関車

木造橋

ベルグレイブ駅を出発して第1の見どころは、モンブルーク・クリーク・トレストル・ブリッジ(Monbulk Creek Trestle Bridge)という鉄道橋です。全長91.4メートル高さ12.8メートルの木で組まれて作られた木造橋の上を、重たい鉄製の蒸気機関車が渡ります。

ここは写真のように緩やかなカーブになっているので、列車と素晴らしい景色を眺めることができます。

レイクサイド駅

ベルグレイブ駅を出発して約1時間の行程で、レイクサイド駅に着きます。1998年に今のジェムブルック駅が折り返しの最終駅として再開するまでは、1975年からの23年間、ここが終着駅になっていました。

蒸気機関車のウォータータンクの水を補給するために列車が15分ほど停車します。湖の周りにはBBQのための施設、ピクニックテーブルがあり子供たちが遊べるような遊具もそろっています。ご家族で来られた際には途中下車におすすめの駅です。

パッフィンビリー鉄道は誰と行くのがおすすめ?

森林

動く美術館ともいわれる歴史ある列車に乗って、自然に囲まれながらゆったり過ごすことができるパッフィンビリー鉄道の旅は家族や友人、カップルにもおすすめです。

家族で行く場合にはファミリーチケットを購入することができます。1枚のチケットで大人2名と子ども4名まで利用することができ、往復155ドル(約12,000円)とお得です。家族連れに人気のレイクサイド駅までの往復列車を利用する場合は118ドル(約9,200円)です。

トーマスに乗れる?

春と秋の期間限定で、週末のみ機関車トーマスの列車がパッフィンビリー鉄道を走ります。出発地点はジェムブルック駅で往復35分間の旅を楽しめます。ジェムブルック駅までは車が便利です。

1日4回のみの運行なので、乗車券が売り切れることがほとんどです。そのためネットからの前売り予約が必須です。料金は子ども1歳から3歳は24ドル(約1,800円)、4歳以上から大人は40ドル(約3,100円)。

ダンデノンレンジス国立公園

サイン

パッフィンビリー鉄道から歩いて4分の電車が走るベルグレイブ駅前から694番のバスに乗って30分でダンデノンレンジス国立公園に着きます。

1882年にオープンしたこの公園は、花が咲く木としては世界一高い木があることで有名です。高い木々が両側に植えられた並木道はメルボルンの写真家たちにも有名なスポットです。

木陰になっている道を進み丘を登っていくと、スカイ・ハイ・マウント・ダンデノン(Sky High Mount Dandenong)にたどり着きます。

ウェディングなどのイベントでよく利用されるレストランがあり、大きなテラスからはメルボルンを一望できます。天気が良ければ、ダンデノンから35キロほど離れたメルボルン中心部の高層ビルを眺めることができます。

パフィンビリー鉄道に行った際は、ぜひこちらの国立公園にも足を運んでみてください。

基本情報

まとめ

約120年も前から利用されていた蒸気機関車に実際に乗ることができて、窓際に座って外の景色を眺める汽車の旅は、アトラクションに乗っている気分

メルボルン中心部からバスで行く日帰りツアーもありますが、公共交通機関を使うほうが料金が安いことはもちろん。好きな時間に出発ができて、好きな時間に帰ることができるのでおすすめです。

レイクサイド駅でピクニックを楽しんだり、ダンデノンレンジ国立公園を散策する時間を増やしたり、オリジナルのプランを立ててみてはいかがでしょうか。

基本情報

  • 名称:蒸気機関車パッフィンビリー(Puffing Billy)
  • 住所:1 Old Monbulk Road P.O. Box 451 Belgrave, VIC 3160
  • 電話番号:+ 61 3 9757 0700
  • 公式サイト:https://puffingbilly.com.au/