オーストリアの首都ウィーン。モーツァルトやベートーヴェンが活躍し、音楽の都として有名なこの都市を観光したいと考えている人も多いと思います。
今回は、ウィーンに行ってみたいけど、ヨーロッパのほかの都市をメインに観光するため時間が十分に確保できない人、ヨーロッパに留学中で平日は授業があるから週末にしか観光できない人に向けて、短時間でウィーンを効率よく観光するルートをご紹介したいと思います。
※1ユーロ=120円(2019年11月現在)
ウィーン観光1泊2日観光モデルコース
ドイツに留学中の私は平日に授業があるため、観光は土曜日と日曜日にしかできません。
ウィーンは本当に素晴らしい街です。1泊2日ではすべてを回り切れないのはよくわかっているのですが、日本に帰ってしまってからあらためてウィーンを訪れるよりもドイツ滞在中の方が旅行費が抑えられるため、短時間でもウィーンを満喫できるように旅行計画を立てました。
今回は私が実際に観光したルートを紹介します。もう少し時間が取れる方は、このプランでは外観しか見ることのできない建物の内部や博物館、美術館の見学を追加して、じっくりとウィーン観光を楽しんでください。
ウィーン観光1日目
1日目 概要
- 12:00 ウィーン中央駅
- 13:00 シュテファン大聖堂
- 14:00 聖ペーター教会
- 15:00 オーストリア国立図書館
- 16:00 ホテルチェックイン
- 16:30 ホテルザッハー・ウィーン歌劇場
- 17:00 Naschmarkt
- 17:30 ショッピング
- 19:00 カフェでザッハトルテ
- 20:00 ウィーンの夜景を楽しむ
12:00 ウィーン中央駅到着
ヨーロッパの各都市からウィーンを訪れる方は、朝出発すればお昼ごろには着くと思います。
まずは中央駅内で軽く昼食を済ませます。ウィーン中央駅には、スーパーマーケットやパン屋、ファストフード店がたくさんあるので食べる場所には困らないと思います。
13:00 シュテファン大聖堂
ウィーン中央駅で24時間乗車券を購入して、地下鉄で大聖堂前の駅まで移動します。地下鉄の駅の出口から出るとすぐ目の前に大聖堂が見えます。大聖堂の内部には無料で入ることができますが、塔に上りたい場合は5ユーロかかります。
ウィーンの中でも人気のあるシュテファン大聖堂は、私が訪れた際にはたくさんの人であふれていました。それでも長時間滞在する人は少なかったので、意外とスムーズに見学することができました。
南塔は階段が非常に狭く、上る人と下りる人がすれ違うときはどちらかが立ち止まらなければなりませんでした。人が多い時間帯に行くとかなり時間がかかると思います。
私はリュックサックを背負っていたため、人とすれ違うたびにぶつかって大変でした。塔を上る方は小さめのカバンで行くことをおすすめします。
塔を上った先には売店があり、ポストカードやチャームのついたネックレス、マグネットなどが販売されていて、上った記念に買っていく観光客がたくさんいました。
ウィーンを一望できる塔からの景色は本当にきれいでした。特に屋根の柄は、地上からも見ることができるのですが、塔の上から見る方が間近で見ることができるので必見です。
基本情報
- 名称:シュテファン大聖堂
- 住所:Stephansplatz 3, 1010 Wien, オーストリア
- アクセス:中央駅から地下鉄U1 で10分 Stephansplatz下車
- 電話番号:+43 1 515523530
- 公式サイト:www.stephanskirche.at
14:00 聖ペーター教会
聖ペーター教会はシュテファン大聖堂から近く、歩いて3分で行くことができます。シュテファン大聖堂よりは人が少なく、じっくり見ることができました。
中に入ると黄金の装飾や彫刻に本当に圧倒されます!ヨーロッパの教会を見飽きていた私もこの教会は感動しました。
基本情報
- 名称:聖ペーター教会
- 住所:Peterspl. 6, 1010 Wien, オーストリア
- アクセス:シュテファン大聖堂から徒歩3分
- 電話番号:+43 1 5338000
- 公式サイト:www.erzdioezese-wien.at
15:00 オーストリア国立図書館
オーストリア国立図書館はウィーンの観光地として有名なホーフブルク王宮のそばにある美しい図書館で、聖ペーター教会から徒歩15分程度で行くことができます。
時間があればホーフブルク王宮も見学したかったのですが、内部の写真撮影ができないというのと、しっかりと見学すると何時間もかかってしまうので、外観のみを楽しんで図書館へ。
私がウィーンを観光した中ではこの図書館のチケット売り場が一番長く待ちました。チケット売り場の外にまで行列ができていて、15分から20分ほど列に並んでチケットを購入しました。チケットは一般は8ユーロ、私は学割利用で6ユーロでした。
基本情報
- 名称:オーストリア国立図書館
- 住所:Josefsplatz 1, 1015 Wien, オーストリア
- アクセス:聖ペーター教会から徒歩15分
- 電話番号:+43 1 53410
- 公式サイト:www.onb.ac.at
16:00 ホテルチェックイン
ここで一度ホテルへチェックイン。ウィーンは秋冬になると日が沈むのが早いので、日が沈む前にホテル付近の様子を確認するためにこの時刻でチェックインをしました。
16:30 ホテル・ザッハー / ウィーン国立歌劇場
ウィーンで有名なケーキといえば、ザッハトルテ!このザッハトルテの名前の由来となったのがホテル・ザッハーです。
「ウィーンまでせっかく来たのだからこのホテルのザッハトルテが食べたい」というのが本音ですが、あまりの行列で断念しました。滞在中何度も近くを通ったので確認しましたが、どの時間帯でも列は長かったです……。
このホテルに滞在すれば行列に並ばずに食べることもできるそうなので、どうしてもこのホテルのザッハトルテにこだわる方はここに宿泊するか、粘り強く行列に並びましょう。
そして、このホテル・ザッハーから歩いて3分ほどの場所にウィーン国立歌劇場があります。ここでは不定期で内部ツアーを行っており、回数は少ないですが日本語のツアーもあります。残念ながら私が行った日にはやっていなかったので外観だけ楽しみました。
とても立派な建物なので、外観を見るだけでも十分満足できますが、時間に余裕がある方はオペラ鑑賞もするといいと思います。
基本情報
- 名称:ホテル・ザッハー
- 住所:Philharmoniker Str. 4, 1010 Wien, オーストリア
- アクセス:中央駅から地下鉄U1で10分 Karlplatz下車後、徒歩5分
- 電話番号:+43 1 514560
- 公式サイト:www.sacher.com
基本情報
- 名称:ウィーン国立歌劇場
- 住所:Opernring 2, 1010 Wien, オーストリア
- アクセス:ホテル・ザッハーから徒歩5分
- 電話番号:+43 1 514442250
- 公式サイト:wiener-staatsoper.at
17:00 Naschmarkt
Naschmarktは様々な国の物品が販売されている市場で、レストランもたくさんあります。
オーストリアのレストランもありますが、アジアの香辛料や中東料理、アジア料理など海外のお店が多いです。かわいい食器やおいしそうなチーズがたくさんあって購入したかったのですが、持ち帰るのが難しいので断念。
味見ができるお店もありますし、その場で食べられるものを満喫しましょう。私はアジア料理屋で照り焼きチキンを買ってみましたが、とてもおいしかったです。
土曜日にはこの市場の近くで蚤の市も開催されます。時間がたつといい品物が売り切れてしまうので、蚤の市に行かれる場合は朝早くに訪問しましょう。
基本情報
- 名称:Naschmarkt
- 住所:オーストリア 〒1060 ウィーン
- アクセス:ウィーン国立歌劇場から徒歩10分
- 電話番号:+43 1 400005430
- 公式サイト:http://www.wienernaschmarkt.eu/index.html
18:00 ショッピング
私が観光に訪れたのは土曜日と日曜日でしたが、ウィーンの日曜日はほとんどのお店が閉まってしまうので、1日目のうちにお土産を購入しました。
土曜日の営業時間は平日よりも短い場合が多く、18:00、19:00になると閉まるお店もたくさん出てきます。買い物をしたい場合はお店の営業時間に注意してください。
19:00 カフェ・レストラン
お土産屋、服屋などは比較的早く締まるのですが、カフェ、レストランは19:00以降も開いているところが多いです。お店が閉まってしまった後はカフェやレストランで食事を楽しみましょう。
どうしてもウィーンでザッハトルテを食べたかった私は、ホテルザッハーのものではありませんがカフェでザッハトルテを食べました。
20:00 ウィーンの夜景を楽しむ
この時間帯になるとほとんどのお店は開いていないため、見どころはライトアップされた美しい街中です。昼間行ったところでも夜に行くとまた雰囲気が変わって楽しむことができます。
ウィーン観光2日目
2日目 概要
- 7:00 中央駅で朝食
- 9:00 シェーンブルン宮殿
- 11:00 ランチ
- 13:00 ヴォティーフ教会・ウィーン市庁舎
- 14:00 カールス教会
- 15:00 中央駅から移動
7:00 中央駅で朝食
日曜日は多くのお店が閉まっているのですが、中央駅の中のパン屋やスーパーは開くので、そちらで朝食を買い込みます。
9:00 シェーンブルン宮殿
ウィーン最大の観光名所シェーンブルン宮殿。黄色と緑色の建物で本当にきれいです。
こちらもホーフブルク王宮と同じく内部の撮影ができず、見学に時間がかかるので外観と庭だけを見て楽しみました。庭にはチケットなしでも入ることができるのですが、かなり大きく、すべて回ると3-4時間くらいかかりそうだったので、建物付近だけを散策しました。
基本情報
- 名称:シェーンブルン宮殿
- 住所:Schönbrunner Schloßstraße 47, 1130 Wien, オーストリア
- アクセス:中央駅から地下鉄U1に乗車、KarlplatzでU4 に乗り換え Hietzing下車後、徒歩15分
- 電話番号:+43 1 81113239
- 公式サイト:www.schoenbrunn.at
11:00 ランチ
日曜日のレストランは混雑しそうだったのと、正午に観光スポットに行けば空いていると考え、少し早いですが11時にランチを食べました。
ウィーン国立歌劇場やホテルザッハーの近くにはたくさんのレストランがあります。その中からオーストリア料理のレストランを選んで入りました。
12:00 ヴォティーフ教会
ヴォティーフ教会はきれいなステンドグラスがある教会なのですが、お昼時ということもあり、ほかの観光地に比べると人が少なく、じっくり鑑賞できました。
ヴォティーフ教会から歩いて5分でウィーンのランドマーク、市庁舎に到着します。市庁舎はあまり近くに寄りすぎると特徴的な尖塔が見えないので、写真を撮る場合は遠くから撮るのがおすすめです。
基本情報
- 名称:ヴォティーフ教会
- 住所:Rooseveltplatz, 1090 Wien, オーストリア
- アクセス:地下鉄U2 Rathaus下車後、徒歩5分
- 電話番号:+43 1 4061192
- 公式サイト:www.votivkirche.at
14:00 カールス教会
カールス教会は、入場料として8ユーロかかるのですが、エレベーターで天井近くの足場まで行き、天井画を間近に見ることができる珍しい教会です。
エレベーターも足場も少し心もとない感じで、私は高所恐怖症ではないのですが、何となく足場が揺れているのでかなり怖かったです。
基本情報
- 名称:カールス教会
- 住所:Kreuzherrengasse 1, 1040 Wien, オーストリア
- アクセス:地下鉄U1 Karlsplatz から徒歩4分
- 電話番号:+43 1 5046187
- 公式サイト:www.karlskirche.at
15:00 中央駅から移動
私の場合は家までウィーンから7時間程度かかるので15:00ごろに電車に乗りました。
27時間という短い観光でしたが、行きたかったところはすべて回れて、念願のザッハトルテ、オーストリア料理も堪能したので大満足でした。
ウィーン土産
ウィーンにはザッハトルテやスワロフスキーなどたくさんの有名なお土産があるのですが、その中でも大勢に配る際におすすめのものを紹介します。
マンナーのウエハース
世界的に有名なマンナーのウエハース。もともとはウィーンのお菓子屋さんですが、ウィーン以外でも買うことはできます。よく見るとロゴにはシュテファン大聖堂が描かれています。小さめのものは大勢に配るお土産にぴったり!
ウィーンではウエハースだけでなく、チョコレートやシリアル、エコバッグや缶などのかわいい小物も購入することができます。
モーツァルトチョコレート
モーツァルトチョコレートは一見してオーストリアっぽい感じがしますし、1つ1つがあまり大きくないのでお土産としてたくさん持ち帰るのに便利です。
ウィーンで売っているモーツァルト関連商品はザルツブルクのものが多数あります。もしザルツブルクに立ち寄る予定があれば、そちらで買うのもいいかもしれません。
スイスのチョコレートブランド・リンツもウィーンの店舗でモーツァルトチョコレートを販売しています。多くのメーカーが様々な味のチョコレートを販売しているので、自分のお気に入りを見つけてみてください。
実際に行った感想
ウィーンは観光地が点在しているのではなく、街全体が観光地になっているのでどこに行っても英語が通じました。有名な観光地になると、少なくとも一人は日本語ができるスタッフがいて本当に観光しやすいと思いました。
また、私の場合は地下鉄の24時間券を購入しましたが、シェーンブルン宮殿以外はすべての観光地が徒歩で行ける距離にあるので、少しでも安く観光したい方は徒歩で観光できるのもウィーンの魅力だと思います。
ウィーンでは多くのアジア人観光客を見かけました。地下鉄に乗っていても、ショッピングをしていても、どこかしらで日本語が聞こえてきて驚きました。
ドイツでは有名な観光地に行ってもクリスマスシーズン以外は日本人に会うことはほとんどありません。一方ウィーンでは写真を撮っていると、「撮りましょうか?」と日本語で声をかけられることがあります。
頼ることができる日本人はたくさんいるので、語学力が心配な方でも比較的行きやすい都市だと思いました。
まとめ
ウィーンは魅力的な場所がたくさんある都市ですが、観光地が狭い範囲に集中しているのでポイントを絞れば1泊2日でも十分満喫することができます。
また、治安もかなり良く、英語や日本語が通じる場所が比較的多いので、海外旅行初心者の方も安心して観光することができると思います。
ご紹介したルートが少しでも今後ウィーンに行かれる方の参考になればうれしいです。