ポルトガルでの生活に慣れてきたころ、「そろそろ他の町にも足を伸ばしてみたいな」と思うでしょう。せっかくの留学やワーキングホリデー、同じところばかりにとどまっていては飽きてしまうかもしれません。
今回はは、ポルトガル北部のブラガから日帰りで行けるおすすめの町をいくつか紹介したいと思います。ぜひ、皆さんのお気に入りの都市を見つけてみてください。
ブラガの場所
ブラガはポルトガル北西部に位置し、ポルトガル第3の都市と言われています。また「祈りの町」とも呼ばれており、その名の通り町のいたるところに教会や修道院があります。
また、ポルトガル第3の都市だけあって他の都市へのアクセスも良好です。町の中心部には、ポルトガル各地に向かう電車の駅やバスターミナルがあるため、簡単に日帰り旅行に行くことができます。
そしてもう1つの魅力は、スペインに近いことです。スペインとの国境までたったの50キロなので、首都リスボンへ行くよりもスペインに行く方が早いこともあります。
ポルトガル随一の観光地、ポルト
ポルトといえばこれ!
ポルトガル北部で有名な町といえば、やはりなんといってもポルトでしょう。日本でも有名なハリー・ポッターの本屋もあり、週末はいつも観光客でいっぱいです。
ポルトは町全体が世界遺産に登録されており、そのカラフルで美しい街並みは歩くだけで楽しいです。特にドン・ルイス一世橋からの夕焼けは必見です。
また観光スポット以外にもポルトにはたくさんの魅力があります。その1つが名物料理、フランセジーニャ。パン、ベーコン、ステーキ、目玉焼きを重ねたものをチーズで包み、その上からピリ辛のソースをたっぷりとかけて食べるのですが、一度食べるととりこになること間違いなしです。
ブラガからポルトへのアクセス
ブラガからのアクセスは非常に簡単です。町の中心部から電車で1時間、ポルトの駅も中心部にあるため観光にとても便利です。
週末や祝日は3人以上でチケットを買うと割引が適用されることもあります。ぜひCP – Comboios de Portugaのホームページをチェックしてみてください。
ポルトガルのベネチア、アヴェイロ
アヴェイロの魅力とは?
ポルトから電車で南へ1時間のところにあるアヴェイロ、なんと「ポルトガルのベネチア」と呼ばれています。町の中心部にはベネチアを思わせるような運河が流れており、たくさんの人がボートに乗って観光を楽しんでいます。
運河の近くにはカフェが多いので、そこで景色を見ながらアヴェイロ伝統のカスタードクリームたっぷりのオヴォシュ・モレシュを食べるのもいいですよ。
アヴェイロは小さな町なので、3、4時間あれば見て回れてしまいます。しかしアヴェイロのさらなる魅力は、町の外にも観光スポットがあることです。
アヴェイロ近郊には素敵なスポットがたくさん!
たとえば電車で30分のところには、傘祭りで有名になったアゲダという村があります。小さな村ですが、祭の期間中である7~9月は常に観光客でいっぱいです。しかし、電車が2時間に1本ほどしかないのでスケジュール管理には気をつけてください。
またアヴェイロの中心部にはバス停があり、そこから30分ほどでコスタ・ノヴァというビーチにも行くことができます。インターネットの時刻表は古いことが多いので、実際にバス停で確かめることをおすすめします。
夏に泳ぎに行くのはもちろんですが、コスタ・ノヴァの最大の魅力はカラフルで可愛い家でしょう。もとは漁師が自分の家を海からでも見つけられるように派手に塗ったのが始まりらしいですが、それが今も美しく保たれており一見の価値があります。
ポルトガルの始まりの地、ギマラインシュ
歴史ある町、ギマラインシュ
ブラガからバスで40分ほどのところに位置するギマラインシュは、ポルトガル発祥の地と言われています。ポルトガル王国の初代国王であるアフォンソ・エンヒケスがここで生まれたことが由来です。
そのため、ギマラインシュには歴史的モニュメントが数多くあります。特に有名なのがギマラインシュ城とアフォンソ1世のモニュメントです。
また旧市街の入り口にはAqui nasceu Portugal(ポルトガル、ここに誕生す)と壁に書かれた建物があります。このようにギマラインシュにはポルトガルの歴史が詰まっており、ポルトガルに住むのであれば一度は訪れたい町です。
ブラガからギマラインシュへのアクセス
ギマラインシュとブラガにはミーニョ大学のキャンパスがあり、私はいつもキャンパス間を移動するバスを利用しています。チケットは大学内で、学生でなくても購入可能です。
バスの時刻表は学期ごとに変わるので、行く前には必ず最新の情報を確かめるようにしてくださいね。
ブラガから1時間で行けるスペイン、ビーゴとオウレンセ
次に国境付近に位置するスペインの町を2つ紹介します。ビーゴは海沿いにある港町で、この辺りでは最も栄えていると言われています。海が近いのでビーチはもちろん、美味しい海鮮物が楽しめます。
オウレンセは歴史的な町と言えるでしょう。小さな町ですが、歴史博物館は史料が豊富です。また郊外にはローマ時代の城壁が残っていて、そこを散歩するのも楽しいですよ。
ビーゴへはバス、電車共に多く出ていますが、オウレンセ行きはあまりありません。そのため私はよくBlaBlaCarという乗り合いサービスを利用しています。どこに行こうかと安い便を探すのも楽しいですよ。
キリスト教3大聖地の1つ、サンティアゴ・デ・コンポステラ
キリスト教の町サンティアゴ・デ・コンポステラ
最後に紹介するのはスペインのキリスト教総本山である、サンティアゴ・デ・コンポステラです。ローマ、イェルサレムと並ぶキリスト教の聖地であり、日本での知名度はいまいちですが、ヨーロッパでは誰もが知っています。
やはりキリスト教の町とあって、世界遺産に登録されている大聖堂の迫力は筆舌に尽くしがたいです。さらに素晴らしいのが入場無料であることです。ヨーロッパの歴史的建造物は入場料がかかるところもありますが、こんなに素晴らしい大聖堂に無料で入れるのは少し信じがたいです。
サンティアゴ・デ・コンポステラに来たら何をする?
サンティアゴ・デ・コンポステラはこの大聖堂を中心に町が広がっています。大聖堂の周りにはバルが多く並び、タパスを食べて飲み歩くのも楽しいですよ。なんとここでは飲み物を一杯頼むだけで、タパスと呼ばれる小皿にのった食べ物が無料で出てきます。
とはいえコンパクトな町なので、1日で十分観光できます。
また、サンティアゴ・デ・コンポステラ大学も必見です。1495年に設立された歴史ある大学で、石造りの建物は非常に美しいです。
特にきれいなのが地理・歴史学部の図書館です。まるでハリーポッターの世界に紛れ込んでしまったような空間で、つい長居してしまいたくなります。立ち入り自由なのでぜひ訪れてみてください。
サンティアゴ・デ・コンポステラに行くとき、私はいつもFLIXBUSを利用しています。その魅力はなんといっても価格!最安で片道5ユーロで行くことができます。所要時間は約2時間です。
まとめ
落ち着いたイメージのあるイベリア半島北西部。実際に、バルセロナやパリのような派手で有名な観光地はありません。
しかし、ポルトガル誕生の地やキリスト教の総本山の1つなど、歴史を感じられる魅力的な町がたくさんあります。日本からのアクセスもまだ良くないので、長期滞在した人にしか知ることができないという魅力もあります。
この記事を通じて、少しでも多くの人にイベリア半島北西部に行ってみたい!と思ってもらえるとうれしいです。