イギリスの伝統家庭料理「シェパード・パイ」「トッド・イン・ザ・ホール」とデザート「アップル・クランブル」を皆さんはご存知ですか?これらの伝統的なメニューは簡単に作れる上にとてもおいしいので、子どもから大人まで昔から大人気です。
今日はイギリス人から直接教わったこの3品のレシピをご紹介していきます!
シェパード・パイってなに?
名前の通り、忙しいシェパード(羊飼い)が、羊の肉を使って作った簡単かつ美味しい料理です。古くからイギリスで親しまれてきました。ユニークなのは名前に「パイ」とついていますが、実際に使うのはパイ生地ではなく、マッシュ・ポテトです。
今回は羊の肉を使ったシェパード・パイをご紹介しますが、牛の肉を使うこともあり、その時は「コッテージ(カッテージ)・パイ」という名前でよばれています。
シェパード・パイのレシピ
材料(4~5人分)
- 玉ねぎ:1個
- 人参:2本
- セロリ:1本
- 冷凍グリンピース:1/2cup
- ミンチ羊肉(もしくは牛肉):400g
- オリーブオイル:適量
- グレイビーソース:2cups
- ジャガイモ:中3個
- バター:大さじ3~
- 塩、コショウ:適量
- チーズ(イギリスではマチュアチェダーがよく使われます):適量
作り方
- 1. オーブンを200度に予熱しておきます。
- 2. まずはマッシュ・ポテトを作ります。ジャガイモをゆでて皮をむき、しっかりと潰してバターと塩胡椒で味付けをします。
- 3. フライパンを熱し、オリーブ・オイルを入れ、みじん切りにした玉ねぎ、人参、セロリと順に投入し炒めていきます。
- 4. ミンチ肉をそこに加え、さらに炒めます。
- 5. ミンチ肉に火がある程度通ったら、グリンピースとグレービー・ソースを入れ、少し煮つめていきます。
- 6. 大きな耐熱皿に(5.)を入れ、蓋をするようにマッシュポテトで覆います。
- 7. チーズをたっぷりのせて 、20~30分表面がこんがりするまで180度のオーブンで焼いたら完成です!
グレイビー・ソースの代用は?
イギリスでは、どの家庭にもあるであろうグレイビー・ソースですが、ないときには下記の材料で代用できます!
- ラムストック、ビーフストック、コンソメキューブのいずれかをお湯にとかして作ったスープストック:2cups
もしくは
- トマト・ペースト:大さじ2
- 小麦粉:大さじ2
- 赤ワイン:1/2cup
- ラムストック、ビーフストック、ベジタブルストック、コンソメキューブのいずれかで作ったストック 1と1/2cups
- 塩:小さじ1
トード・イン・ザ・ホールってなに?
なんだか怪しい名前の料理「トード・イン・ザ・ホール」。直訳すると「穴の中のヒキガエル」ですが、カエルを使った料理というわけではないんです。
数百年以上も歴史のあるレシピだそうで、以前はさまざまな肉の食べ残し部分が使われていたそうです。しかし現在は、太い食べ応えのあるソーセージがヨークシャー・プディングの中に入った料理となっています!
ちなみにヨークシャー・プディングとは、日本でいうプリンのように甘い食べ物ではなく、小麦粉・卵・牛乳で作るふわふわした付け合わせのプリンです。食感は、少し固いシュークリームの皮に似ています。
トード・イン・ザ・ホールのレシピ
材料(3~4人分)
- 薄力粉:100g
- 卵:2個
- 牛乳:300g
- ドライハーブ:お好み
- ブラックペーパー:お好み
- 大きめのソーセージ(豚):6~8本
- オリーブオイル:適量
作り方
- 1. 薄力粉を大きめのボウルに振るい入れ、真ん中に穴をあけます。
- 2. 卵をよく溶きほぐします。
- 3. 半量のミルクと溶きほぐした卵をゆっくりと小麦粉のボウルの穴へそそぎながら 、泡立て器でしっかりと混ぜていきます。
ポイント1:スムースでとろとろの状態が理想です!
- 4. カバーをして、冷蔵庫でねかせます。
ポイント2:最低1時間以上ねかせるのが理想です!
- 5. オーブンを220度に熱します。ソーセージを耐熱皿に入れ、オリーブオイルをかけます。(全体が油でコーティングされるだけ入れてください!)
- 6. ソーセージを220度で5~10分ほど焼きます。
- 7. ソーセージに少し火が通ったらオーブンを開け、冷蔵庫で冷やしていた4.を一気に注ぎます。
ポイント3:耐熱皿とソーセージがしっかり熱されて、注いだときにジュ!!と音がし、煙が少し出るくらいが理想です。
- 8. 7.をオーブンで40~45分焼きます!
ポイント4:途中でオーブンの扉は開けないでください!
- 9. 焼きあがったらすぐにサーブします。ローストしたジャガイモなどの野菜とグレイビーソースでお召し上がりください。
アップル・クランブルってなに?
食後にデザートが欠かせないイギリス人、たくさんのおいしいデザートがこの国にはあります。その中でも簡単に作れて昔からイギリスで親しまれてきた「アップル・クランブル」は、リンゴの収穫期の風物詩です。
熱々のフルーツにサクサクの細かい生地がのり、アイスクリームやカスタードクリームをかけて食べます!
今回はアップル・クランブルをご紹介しますが、プラムや梨、ラズベリー、ブラックベリーなど季節の果物でも同じように作れますよ。
アップルクランブルのレシピ
材料(直径27cmの耐熱皿1皿分、5~6人分)
- リンゴ(季節のフルーツで代用可能です。特にベリー系は相性抜群です!):中2個(約450g)
- 砂糖:50g
- 小麦粉:大さじ1
- シナモンパウダー:ひとつまみ
- 小麦粉:300g
- バター:200g
- 砂糖:150g
作り方
- 1. オーブンは200度に予熱しておきます。
- 2. 芯を取り除き、一口サイズに切ったリンゴを耐熱皿に並べ、砂糖とシナモン、小麦粉をしっかりと全体に混ぜ合わせます。
- 3. ボウルに小麦粉、バター、砂糖を入れ、バターをすり込むように潰しながらクランブルを作っていきます。そぼろ状になったら完成です。
- 4. クランブルをリンゴの上にのせて、オーブンで25~30分焼き、表面に薄っすら焦げ目がついたら完成です!
- 5. お好みでアイスクリームやカスタードクリームを加えてお召し上がりください。
まとめ
今日ご紹介した3つの料理は、簡単かつおいしいです。友人を招いて、大勢で食事をするときなどにぴったりなメニューですよ!特別な材料がなくても代用可能なものばかりなので、どこにいても作ることができます。
ぜひ皆さんもイギリスの家庭料理「シェパード・パイ」「トッド・イン・ザ・ホール」と「アップル・クランブル」を作ってみてくださいね。