熱々で甘い豆乳がタイで大人気!おすすめの飲み方と市販と屋台の違い

お店









タイ人は豆乳をよく飲みます。豆乳は良質なたんぱく質が豊富で栄養価が高いので、子どもから大人まで幅広い世代に人気です。

街角でよく豆乳屋台を見かけることが多いですが、厳密にいうと屋台で売っているのは豆乳(ノム・トゥア・ルアン)ではなく、豆腐水(ナム・タウフー)です。違いは豆乳は味が濃くてこってりしているのに対して、豆腐水は豆乳を水で割って薄くしたさらっとした飲み物です。

普通の豆乳は、スーパーやコンビニで手に入ります。屋台の豆腐水(以下、本文では豆乳として記述します)はたいてい1杯5バーツ(約17円)で、大きめのマグカップにたっぷりと入る量です。熱々の豆乳はほんのり甘く優しい味で、体がとても温まります。

ここでは、豆乳屋台を中心にタイの豆乳についてご紹介します。※1バーツ=約3.5円(2019年4月現在)

タイの豆乳屋台

豆乳屋台

屋台の豆乳は朝と夜だけ

タイでは朝と夜に豆乳の屋台が出ます。大きな寸胴鍋に出来たて熱々の豆乳がたっぷり入っています。湯気を立てた豆乳から新鮮な大豆の匂いが立ち込めます。市販の豆乳にはない香りです。早朝と夕方は客がひっきりなしに来ます。

お店の人は寸胴鍋からお玉で豆乳をすくい、ビニール袋の中に器用に入れます。それを素早くクルクルとゴムで袋の口を結びます。袋はかなり熱いので、よく火傷をしないなぁと袋さばきに感心します。それに袋を逆さにしても全然漏れないのでなかなかの技です。

タイ人は豆乳を甘くして飲みます。生姜汁と砂糖で作った生姜シロップを最初に入れて、その上に豆乳を注ぎます。シロップ抜きでも注文できますが、屋台の豆乳はこの生姜シロップがとても良く合います。

屋台での頼み方

甘くない豆乳が飲みたいときは「マイ・サイ・ナムターン(砂糖を入れないでください)」か「サイ・ナムターン・ニッノイ(砂糖を少なめに)」と言ってください。

ちなみにお店で飲む場合は「キン・ティーニー」、テイクアウトの場合は「サイ・トゥン(袋に入れてください)」または「アウ・カッバーン(持ち帰ります)」と言ってください。

いずれも語尾に男の人は「クラップ」、女の人は「カー」を付けてください。丁寧な表現になります。

豆乳の種類

投入

色んな味が楽しめる

豆乳屋台には飲み物の種類がいくつかあります。普通の豆乳の他に1番よく見るのは黒ごま豆乳です。

またかぼちゃを水と砂糖で煮てスープ状にした「ナム・ファクトーン」、トウモロコシを水と砂糖で煮てスープ状にした「ナム・カウポーッド」などもあります。最近では抹茶味やタイの紅茶味のついたものも出てきました。

豆乳にトッピング

また豆乳にいろいろトッピングして、ぜんざいのようにスプーンで食べるものもあります。トッピングの種類はバジルシード、緑豆、ハト麦、寒天、小豆、タピオカなどです。

トッピングは好きなものを選んで入れられますが、だいたい全種類を少しずつ入れるパターンが多いようです。トッピングをすると2~5バーツほど高くなります。

豆腐にシロップ

豆乳を固めて豆腐にしたものに生姜シロップをかけて食べるものも人気があります。温かい豆乳プリンのようでほんのり甘くて食べやすいです。冷蔵庫で冷やして食べるのもおすすめです。

豆乳と合わせて食べるもの

揚げパン

豆乳には揚げパン!

豆乳屋台で必ず豆乳と一緒に売っているものは揚げパンです。揚げパンは2種類あって「X」の形をしたものを「パートンコー」、まん丸のものを「サラパオ」と言います。豆乳と揚げパンの組みあわせはタイの朝ごはんの定番です。揚げパンを豆乳に浸して食べる人もいます。

または「サンカヤー」という緑色のカスタードクリームみたいなものに揚げパンをつけて食べます。この緑色は「パンダン」というバニラの匂いがする葉っぱが入っているためです。

揚げパンの買い方

揚げパンの買い方は「5バーツ分」「10バーツ分」と金額を指定して買います。「~個ください。」という買い方はあまりしません。

5バーツ分で5~6個ぐらい買えるので、1人分ならそれで十分だと思います。揚げパンなので油が多くてたくさん食べると胃に重いです。時間がたつと油がどんどんしみて味も落ちるため、揚げたてを購入するようにしてください。

市販の豆乳

豆乳

市販の豆乳も甘い

コンビニやスーパーに行くと豆乳がズラリと棚いっぱいに陳列されています。いろんなブランドがありますが、代表的なのは「Lactasoy(ラクタソイ)」と「Vitamilk(ビタミルク)」です。

ラクタソイはこってりして、脂っこさを感じる味です。ビタミルクは大豆が濃いのですが、さらっとして飲みやすいです。私はビタミルク派です。

しかし両社とも激甘豆乳が90%、微糖が10%ぐらいの割合で売っています。微糖といってもかなり甘いです。タイ人は甘い豆乳しか飲まないので、ほとんどの人が激甘豆乳を買います。

フレーバーもいろいろあって、ポピュラーな黒ごま豆乳を始め、抹茶味、チョコレート味、紅茶味などがあります。

無糖の豆乳は稀

2018年に初めて、メジャーブランドのラクタソイから無糖の豆乳が発売されました。大手の商品なのでコンビニでも購入できるなど、手軽に手に入ることが嬉しいです。

無糖の豆乳を出している会社もあったのですがあまりメジャーではなく、大きなスーパーに行かないと手に入りませんでした。

テレビのコマーシャルでも大々的に宣伝していたにも関わらず、タイ人は無糖の豆乳はお気に召さないようで売れ行きが悪く、発売されて間もないのにセール商品として扱われていました。

無糖豆乳派の私としては、お安く購入出来て嬉しいのですが、売り上げ成績が悪くて生産ストップになるのではと心配です。

お土産には粉豆乳

粉豆乳

粉豆乳は手軽で美味しい

タイのおいしい豆乳を日本でも飲めたらいいなと思っている人には粉豆乳がおすすめです。粉豆乳にはプレーンなものもありますが、黒ごま、ハト麦、小豆、緑豆、黒豆などが入っているものもあります。

個包装タイプのものが多く、コップに入れてお湯を注ぐだけと簡単です。5袋入りの小さなものからファミリーサイズの大袋まであります。粉豆乳は飲むだけではなく、シチューやお菓子など料理にも使えるのでとても便利です。

おすすめの無糖の粉豆乳

ほとんどの粉豆乳は砂糖入りでかなり甘く味付けされています。無糖が欲しい人は「Doi Kham Brand(ドイカムブランド)」の「100% SOYA MILK POWDER」をおすすめします。400gで60バーツ(約200円)、かなりお得です。

これは個包装ではなく大袋に入っています。ドイカムブランドは王室プロジェクトで生産される製品のブランドで、ヘルシーな食材を生産販売するブランドとして知られています。

私は仕事場でよくこの粉豆乳を飲んでいます。コーヒー代わりの食後の1杯です。ハチミツを少し入れると、ほんのりと甘くて美味しいですよ。甘さを調節できるのも、無糖の豆乳ならではです。

まとめ

豆乳屋台の豆乳はとても飲みやすいので、豆乳が苦手な人も飲めると思います。テイクアウトをする人がほとんどですが、屋台でも飲食できるようになっています。

タイ人の日常風景を眺めながら、大きなマグカップに入った豆乳と揚げたてのパートンコーをいただくのもなかなか良いものです。

豆乳は熱々なので、火傷に気をつけてくださいね。タイに来たときは新鮮な大豆の香りいっぱいの豆乳を是非飲んでみてください。