留学先の中でも人気の都市カナダ・トロントですが、実際に治安は良いのでしょうか。私は治安がとても心配で、留学先も安全なところが良いと考えていました。
そして、カナダ・トロントは治安が良いとお勧めされ、2013年トロントに留学することを決意しました。
それから、何度かトロントに渡航することになり、現在はトロントに滞在しています。現地から見えるトロントの治安をリアルにご紹介します。
トロントの治安情報
カナダ・トロントは一般的に治安が良い方だと言われています。外務省の海外安全情報からその国の治安情報を見ることができます。色別に危険レベルが表示されています。
近隣国メキシコは危険レベル2のオレンジが表示されている地域もありますが、カナダは危険レベルが0なので無色になっています。
https://www.anzen.mofa.go.jp/(外務省海外安全情報)
GLOBAL NOTEの世界殺人発生率(2016年度)を見てみると、日本は194位に対してカナダは136位となっています。100位以下の国では麻薬犯罪や観光客を狙ったスリや誘拐事件なども発生しています。日本やカナダに対して、危険地域が多いため安全に観光できる場所が限られています。
カナダは多民族国家であり、トロントは特に多文化共生都市となっています。また、LGBTや宗教にも寛大です。そのため、宗教や差別による事件はほとんど起こりません。銃規制も厳しく取り締まっているので、銃社会である隣国アメリカに比べて安心して過ごすことができます。
https://www.globalnote.jp/(GLOBAL NOTE)
トロントに子どもを連れて行っても大丈夫?
日本では小さい子どもが1人で電車に乗ったり、学校に行ったりすることはよくあると思います。日本を訪れたカナダ人がその光景を見ると、とても驚いていました。カナダでは小さな子供を1人で歩かせることはないそうです。日本がどれだけ安全か改めて知りました。
子どもから目を離さない
しかし、カナダは子どもに対して優しく寛容です。子どもを連れて行って特に問題はありません。ただし、日本にいるときにも言えることですが、子どもから目を離さないことが大切です。特に小さい子どもの場合は一緒にトイレに行くなど、子どもを1人にしないことです。
バスや地下鉄を利用していると、子どもを抱きかかえたお母さんを見かけます。それを見た他の乗客の方達はすぐに席を譲ってあげていました。そして、子どもに話しかけたりとてもフレンドリーでした。たとえ子どもが泣き止まなくても、他の人たちは温かく見守っていました。
トロントでの差別
海外旅行をするとアジア人だからといって、差別を受けたと聞くこともあります。私はカナダで差別を受けたことが一度もありません。カナダは多国籍国家であり、男女平等が進んでいます。アジア人だからといって差別されたこともなければ、女性への差別も受けたことがありません。
他の日本人にも聞いてみたところ、男女年齢問わず差別を受けたことがないと答えていました。先日、新しく携帯電話を買いに行き、接客してくれた方はカナダ人の方でした。丁寧に接客をしてくれて、日本に行ったことがあると話してくれました。話が盛り上がり、楽しく買い物をすることができました。
トロントの街を歩いているといろんな人種の方を目にします。誰も差別をすることはありません。他の国ではまだアジア人への偏見があるところもありますが、カナダは差別や偏見はなく安心して過ごすことができます。
トロントで日本人が被害に遭っている事件
トロントへ来てよく日本人がよく巻き込まれる事件を耳にすることがあります。それは、スリと詐欺です。
スリ
バーやナイトクラブではスリが多く発生します。私の友達も携帯やクレジットカードが盗まれて大変なことになりました。人が多いところに行くときは、必要最低限の持ち物だけにし、財布や携帯から目を離さないことを心がけています。
詐欺
留学生のなかで詐欺にあう人が多いです。なぜならば、留学生を狙った大家が多いからです。部屋を借りるときにデポジットを支払います。このデポジットは退去する月に返金されるのですが、返金されなかったという留学生をよく聞きます。私もその1人でした。
大家に連絡してもなかなか返信がなく、デポジットを返して欲しいというとデポジットは受け取っていないと言われてしまいました。デポジットを支払うときにレシートを要求すればよかったと後悔しました。初めてトロントで部屋を借りる方はぜひ気を付けてください。
トロントで注意すべきこと・注意すべき場所
交通事故
トロントでは交通事故が多発しています。毎日のように交通事故のニュースを見ます。日本とは異なり、赤信号でも車は右折をすることができます。歩行者の信号が青でも車は右折することができるので、歩道を渡るときは必ず左を見てから渡るようにしてください。
大麻
カナダでは大麻が合法化になりました。一般的に嗜好品として嗜まれています。法律で厳しく取りしまられており、使用できる場所も限られています。しかし、なかには大麻中毒者も街で見かけることもあります。そういった人たちの所へは近づかないようにしましょう。因みに日本の大麻取締法により、日本人はたとえ外国でも大麻を所持することが禁止されています。
最も危険なエリア
トロントで最も危険と言われているエリアがあります。それはJane and Finch(ジェーンアンドフィンチ)です。このエリアでは銃撃事件や薬物事件があとをたちません。このエリアの家賃はとても安いですが、住むことはお勧めしません。特別な用事がない限り立ち入るのはやめておきましょう。
治安が良い国ではありますが、1人での深夜の外出はなるべく避けるなど、危機管理は常に持っておくことが大切です。
トロントで危険な目にあったらどうする?
外務省から出ている海外安全情報配信サービス”たびレジ”というものがあります。まずは渡航前に登録しておくといいと思います。滞在している国の注意喚起などメールで知らせてくれるので便利です。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/(たびレジ)
危機管理を十分に持っていても危険な目にあうこともあるかもしれません。万が一、危険な目にあった場合にはまずはトロントの警察署911番に電話をします。在トロント日本国総領事館によれば、英語で伝えられない場合は”ジャパニーズ・プリーズ”と告げて良いそうです。
また、自力で対処できない場合や急な対応が必要な場合は在トロント日本国総領事館(416-363-7038)に速やかに連絡します。こちらは24時間対応となっています。
https://www.toronto.ca.emb-japan.go.jp/(在トロント日本国総領事館)
トロントはテロの可能性はあるの?
カナダは多文化主義のため、異なる宗教や人種を受け入れています。そのため、他の国に比べたらテロの可能性は低いです。日本にいてもテロの可能性は0パーセントではありません。日頃から情報を得ることが大切です。
テロの心配ももちろん大切ですが、現地のニュースを日頃から見ることが大切です。トロントは治安が良いとされていますが、私が初めてトロントに来た5年前と比べて年々事件が多くなってきていることを肌で感じます。夜道の1人歩きや危険なエリアを通ることはなるべく避けています。
SNSを使って情報収集
FacebookやTwitterで現地のニュースが簡単に手に入ります。TwitterでToronto newsと検索すると多くのニュースアカウントが出てきます。また、Toronto Policeと検索すればトロント警察のアカウントが出てくるので、日々の治安の情報収集に最適です。
私はよくCP24というニュース番組を見ています。24時間ずっと流れています。FacebookでもCP24のページをフォローして、いつでも情報を手に入れられるようにしています。他にも多くのニュース番組があるので、随時確認すると良いと思います。
私はFacebookをよく使うので、ニュースアカウントを見逃さないようにFacebookの1番上にニュースの記事がくるように設定しています。長く滞在していると危機管理が薄れてしまうので、いつでも目で情報が見えるようにしておくことも大切です。
https://www.cp24.com/(CP24)
https://www.cbc.ca/(CBC Toronto)
https://toronto.ctvnews.ca/(CTV Toronto)
まとめ
トロントは治安が良いとされていますが、現地のニュースでしか知ることのできない事件や出来事がたくさんあります。せっかく渡航するのだから安全に平和に過ごしたいものです
事前に用意できるものや調べられるものは調べておき、万が一の時にも対処できるようにしておきましょう。
日本の外にいるということを忘れずに危機管理を持つことも大切です。そして、思い出に残る楽しいトロント生活を送ってください。