2015年にオーストラリア、2017年にカナダのワーキングホリデーに行っていました。1人暮らしをするにしても滞在期間が1年と決まっていることもあり、長く使えるものを新しく購入するには、コストがかかってしまいますよね。
いらなくなったものを捨ててしまうのではなく、寄付をして必要な人が買っていくというシステムがあります。寄付されたものは店頭で販売され、売上金はチャリティープログラムなどに利用されます。
若者からお年寄りにまで幅広い年代に利用されている、カナダで有名なセカンドハンドショップをご紹介していきます。
セカンドハンドショップの取り組み
ヴァリュービレッジ(Value Village)
アメリカのカリフォルニア州発祥のお店で、現在ではアメリカ、カナダ、オーストラリアを合わせて300店舗以上のお店があります。
地域の人たちがいらなくなったものを寄付し、必要な人がお店で購入するというシステムです。お店の入り口には大きなボックスが置かれていて、誰もが使わなくなったものを寄付できるようになっています。
日本の中古品買い取り店と違い、買い取られたものではなく寄付されたものが売られているので、とても安い値段で買い物ができるのが特徴です。また、商品として売れなかったものでも、再販が可能なものは店舗で売られ、その他のものは開発途上国に輸出されます。
ザ・サルベーション・アーミー(The Salvation Army)
災害が起こった地域を助ける活動からホームレスにフードサービスを提供する活動まで幅広く行っている団体です。その活動の一環としてスイフトストアの運営をしています。
トロントの街のいたるところに、着なくなった洋服や使わなくなったシーツなどを寄付できるドネーションボックスが設置されているので、資源ゴミを出すような感覚で寄付をすることができます。
どんな商品を買えるの?
お店の大半のスペースを占めているのが洋服です。ベビーサイズから大人まで、サイズごと、カテゴリーごとに並べてあります。
子供の成長は早いため、ベビー服や子供服を探しに来ている人が多いです。サイズが合う合わないはありますが、ウェディングドレスやブライドメイド用のドレスなども売っています。
価格帯はTシャツが1枚1ドルから5ドル、カーディガンやワンピースが10ドルから15ドル、コートやジャケットは20ドルから50ドルほどで購入することができます。
その他、電化製品、本、DVD、CD、レコード、カバン、食器、筆記用具、デコレーション、オブジェ、スポーツ用品、旅行用品など。
寄付によって集められた商品なので、お店によって取り扱っている商品はもちろん異なりますが、食べものや大きな家具を除いて大抵のものを購入することができます。
大きな家具を無料で手に入れる方法
カナダとオーストラリアでは、使わなくなった大きな家具は家の前に出します(家の敷地内ではなく歩道に飛び出ています)。廃棄物回収業者が来るわけではなく、必要な人はどうぞ持って帰ってください、という暗黙の了解だそうです。持って帰るときは黙って持って帰って大丈夫です。
私の滞在していたトロントとメルボルンでは、引っ越しの際いらなくなった家具が外に出ていることが多かったのです。住む家を探すのが大変なほどに、流入してくる人が多いので、3日以内には外に出されていた家具がなくなっていることが多いです。
買ってよかったもの
冬服
カナダに滞在していた際、日本から持って行った冬服だけでは過ごすことができず冬服を購入しました。日本人はカナダ人に比べるとサイズが小さめなので、良い質の物が残っていることが多いです。
購入したコートなどは荷物になるので、冬が終わる少し前にドネーションボックスに寄付をしました。
コーヒーエスプレッソポット
毎日コーヒーをカフェで購入しているとお金がかかってしまうので、3カナダドル(約250円)で購入。新しいエスプレッソポットを買うと15ドルから30ドルかかります。
コーヒーは以前から好きでしたが使ったことがなかったので、使い方はYouTubeで調べました。帰国時はコーヒーをよく一緒に飲んでいた友人に譲りました。
スーツケース
帰国時に荷物が増えてしまったので、14カナダドル(約1,180円)で買いました。スーツケースというよりは、キャニスターの付いた大きなスポーツバッグのようなものでしたが、飛行機の預け荷物として使用するだけだったので、十分に役立たせることができました。
掘り出し物がみつかる
ドネーションされた商品はブランド名に関係なく安い値段で販売されています。そのため地元のオシャレに敏感な若者から、昔のレコードやカセットテープを目当てにくるお年寄りまで、幅広い年齢層に利用されています。
売っている商品も幅広い年齢層に利用されているため、昔輸入されていたMade In Japanの陶器や、オンタリオ湖を挟んでアメリカのロチェスターに工場を構えていたKodakの商品などヴィンテージの掘り出し物が売られていることがあります。
特にトロントはアメリカに近いこともあり、古着が好きな日本人の間で人気のMade In U.S.Aの商品が多く取り扱われており、日本の古着バイヤーも仕入れのために利用しているほどです。
ドネーションができる
いつでもだれでも簡単に寄付をすることができます。私は帰国する際、スーツケースに入りきらず捨てなければならないと思っていたものを寄付しました。
日本では、一度使ったものを寄付をするという考えに親しみがないので、使わなくなった服や小物を持って行くことに抵抗がありましたが、寄付する方法は簡単です。家の近くにあるドネーションボックスを利用するか、お店に置いてあるボックスに入れるだけ!
ごみ箱に捨ててしまう代わりに、この行動をするだけで、リサイクルをするという点で環境にもやさしく、売上金が誰かの役に立つと思うと気持いいものですよね。
まとめ
ワーキングホリデーは1年という滞在期間に区切りがあり、生活に足りないものが出てきます。そんな時、安い値段で調達することができ、使わなくなったら寄付ができる場所があると便利ですよね。
また寄付したものが、必要な人の手に渡り、その収益で困っている人の役に立つことができるのは、とても素敵なことだと思います。どの店舗もとても広く、幅広い商品がところ狭しと並んでいるので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
基本情報
- 名称:バリュー・ビレッジ(Value Village)
- 公式サイト:https://www.valuevillage.com/