テキサスに来るとあちこちでH-E-Bという大きな看板が見られます。地元の人はもちろんテキサスに観光に来た方なら誰でも知っているスーパーH-E-Bです。
今回はテキサスで有名なこのスーパーでいつもお買い物をする私が、ショッピングレポをやってみました。
H-E-Bのストーリー
H-E-Bの始まり
1905年、フローレンス・バット婦人は病気の夫と3人の子供たちを抱え、苦しい生活をしていました。
何とかしなければと思ったフローレンス婦人はやっと手元にあった60ドルを使って、the C.C.Butt Groceryという小さなスーパーを、テキサスのKerrville (カービル)という場所にオープンします。
最初は経営に苦しみますが、1920年に婦人の一番下の息子Howard E Butt氏がスーパーを受け継ぎ、H-E-Bの経営者になります。その後商品の質の良さ、リーズナブルな価格、従業員の接待の良さなどで商売が繁盛しどんどんお店を増やしていきます。
最初はこのHoward氏の名前の頭文字をとったH-E-Bも、今では「Here Everything’s Better」という意味に変わり、「No Store Does More」(他のスーパーではこれ以上得られない)というモットーを掲げるようになりました。
「Here Everything’s Better」を直訳すると「ここでは全てが良い」となりますが、ここでお買い物をしてもらい、お客様の生活をより良いものにしていくお手伝いをさせて頂きます、という意味合いが入っています。
H-E-Bの発展
その後もH-E-Bのモットーである「No Store Does More」という気持ちで、お客様に満足していただくサービスを続けています。
この強いサービス精神のお蔭で現在では、テキサス州全域とメキシコに350店以上の店舗がありアメリカでは最大級のプライベートカンパニーになっています。
今でもどんどん店舗を増やし続けており、このH-E-Bの価値は現在何と25億ドルを超えるほど。長い年月がたっていますが最初にフローレンス婦人が小さいお店に投資した60ドルが、25億ドルという大規模なスーパーになるのですからH-E-Bのパワーは計り知れません。
H-E-Bストアのサイズ
H-E-Bストアは、その地域の人口や大きさに比例してこじんまりとした小さめのストアサイズから、H-E-B Plus!という電化製品やBBQグリル、ガーデニング用品もたくさん兼ね備えたでっかいストアまでと様々なサイズがあります。
私が昔住んでいたWimberley(ウインバリー)という町は人口の少ない田舎だったので、小さめのH-E-Bでした。2015年頃にオープンしたばかりの新しいストアで、私と夫が買い出しに行ってバラバラに買い物しても、すぐに相手を見つけられるほどのサイズで気に入っていました。
その後引っ越してきたKyle(カイル)というこの町は、とても大きく人口も多いのでH-E-BもPlusサイズ!夫も私もお互いに携帯を持っていないと、はぐれたら探すのに一苦労するくらいのビッグストアです。
H-E-Bストアのオープン時間や、置かれている商品などはその地域によって違いますので、ウェブサイトで調べてみるのも良いでしょう。
ベーカリーやスイーツは?
まずメインの入り口が2つもあるのに驚きます。私達は野菜などが置いてある入り口から入りました。そこを入るとまずどーんと目に入るのが、フレッシュに焼かれたパンやケーキたちの数々。
目だけではありません。ベーカリーの香りが鼻を通って食欲をそそります。これはどこのスーパーも使うテクニックで、お客様が入ってきたらまずベーカリーの香りで食欲を刺激して色々な食べ物を買わせる、という手段なのです。
ここで焼いているフランスパンやチバタブレッドなどは、1つ3~5ドルと少し割高ですが本当に美味しい!ケーキもでっかいのから、一人用にカットしたもの、カップケーキやクッキー、パイからタルトまでたくさんのスイーツが並べられています。
ドーナツの陳列ケースには日本のメロンパンに似たパンがあって、初めて見た時は飛びついて抱きしめたいくらいでした。外側の砂糖の部分はバリバリして甘さがお口の中にパッと広がり、パン自体はふんわりで結構いける味です!
寿司コーナーもある!
ベーカリーの隣りには、野菜や果物、お魚を売っている場所があります。そして私としては嬉しい、お寿司屋さん!SUSHIYAが屋号のこの寿司コーナーはどこのH-E-Bにも設けてあり、お寿司だけでなく春巻きや餃子なども作って置いてあります。
大体どこの寿司コーナーでも作っている職人さんは中国人とかフィリピン人が多く、今まで日本人が作っている場面にはあった事がないくらい、日本人は貴重なようです。
寿司コーナー の右側には「Grab&Go」といって、もう作ってあるサラダやサンドイッチがあります。仕事に行く前後やお昼休みにサッと入って買って帰る人もいます。
アルコールは?
それからずっと奥に進むとワインやビールが並んだお酒コーナーがあります。アメリカだけでなく、チリやフランス、イタリアからのワインも備えてあります。
ビール類もバドワイザーやブルームーンの他に、メキシコのビール「ドサキ」もあります。驚く事にワンカップの日本酒も見つけました。
その隣から奥には、お肉コーナーでステーキやターキー、鶏肉、ひき肉などがずらりと並びます。
ヘルシーフードコーナー
それから右に移動するとヘルシーフードコーナーといって、ビタミン類やエッセンシャルオイル、オーガニック商品などがたくさん置かれていています。
ナッツ類などを箱入りではなく測って買いたい人用にボルクで設置されいて、 コンテナーに入ったものよりは、ずっとリーズナブルな価格で買えます。
ここに煎ってはなかったですが黒ゴマ、白ゴマがありました。
その隣りはずらりと並んだ食パン達。ホワイト食パン、ウイート食パン、ハニー食パンなどどれを買えば良いか迷います。
ここに置かれたパンは、ベーカリーに比べると半額くらい安くなり、私がいつも買うのはホールグレインの食パンで2ドルくらい。2人で1週間もつのでリーズナブルです!
気になる日本食は?
アメリカに移住するといちばん恋しくなるのが日本食。ハワイではほとんどの日本食が手に入るのに対し、テキサスでは難しかったのですが、ここ2年ほどでテキサスでもどんどん日本食が増えてきました。
お~いお茶があったり、そば、うどん、ポッキーがあったりします。
ここでびっくりなのが、お醤油の種類の多さです。うちではグルテンフリーのお醤油を使いますが、他にもたくさんのブランドのお醤油が並んでいます。
アパレルも豊富!
その隣の子供のおもちゃを過ぎるとスーパーのど真ん中に、アパレルショップがあります。洋服はもちろん、ハンドバッグやアクセサリー、靴やブーツも揃い、全てがお手頃価格。長袖のシャツで10ドルしないものもありました。
ちょっとしたお出かけ用の服もあれば、エクササイズ用のジムウエアーもたくさん揃っています。スーパーでアパレルがあるの?と驚きかもしれませんが、ここKyleのH-E-Bでは地元では有名なアパレルショップとなっています。
ガーデンニング用品も
牛乳や、卵、フルーツジュースやヨーグルトなどの商品を過ぎるとペット用品。その後BBQグリルやガーデニング商品がずらっとあり、電化製品やゲーム商品に続きます。
コスメ商品もお得!
そしてベビー用品を過ぎるとビューティー、コスメ用品がたくさん!Elfやロレアル、Almayなどほとんどのメジャーなブランドは揃っています。こういう棚にセールであるものは、安いものでは3ドルくらいからあり、ギフトとしても最高です。
旅行で来る事が多いシーズンであるクリスマス時期や夏休みなどには、このようなクリアランスの棚がたくさん設けてあるので要チェック!
クリニックやガソリンスタンドまである!
お花屋さんやバースデーカードなどが置いてあるパーティグッズを過ぎると、薬やビタミン剤、栄養ドリンクなどがあるファーマシーがあります。
そしてその奥にはなんとクリニックまであるんです。このクリニックでは、「子供が熱を出した。」「風邪ぎみだ。」などの応急処置的な治療をしてくれるので便利です。
最後にスーパーのパーキングを出ようとすると見える、とてもリーズナブルだと大人気なガソリンスタンドもあるのでご紹介しておきます。
まとめ
このように何から何まで一つのスーパーで揃ってしまうH-E-B!
テキサスに来て、知り合いのパーティに行く前にお花を買って行くとか、ホテルで必要な飲み物やスナックを買いたいとか、日本のお友達にお土産を探してる、なんて時に地元が誇るスーパーH-E-Bを利用してみてはいかがでしょうか?きっと探し物が見つかるはずです!