2019年最新版!NYの治安と気をつけること~ 旅を安全に楽しむために

アメリカの国旗









年中観光客で賑わうニューヨークは、世界観光スポットランキングで2018年度2位となっており、いつかはニューヨークを訪れたいと思う方がたくさんいるのではないでしょうか。

私は現在、建築を学ぶためニューヨークに5年間留学していますが、常に変化する活気のあるニューヨークを訪れ、様々な文化背景を持つ人々と触れ合うのが小さい頃からの夢でした。

旅をする上で、気になることは山ほどあると思いますが、治安についての情報は特に敏感になりますよね。今回は2019年現在のニューヨークの治安情報を詳しくご紹介していきます。

ニューヨークへお越しの方、必見です!

ニューヨーク・マンハッタンの治安情報

地下鉄

ニューヨークの観光地といえばマンハッタンですよね。マンハッタンの治安についてどのようなイメージをお持ちですか?中には、ニューヨーク州全域では銃の所持が法律で禁じられているものの、銃社会のアメリカだけに危険な街ではないかと想像する方もいらっしゃるのではないでしょうか

確かに、1980年代のマンハッタンは殺人事件や窃盗、強盗など様々な事件が毎日のように繰り返され、街が酷く荒れていたといわれています。今現在でもマンハッタン内での発砲事件は多発しております

頻繁に犯罪に巻き込まれるわけではない?

2018年10月15日、ニューヨーク市警察(NYPD)の本部長Rodney Harrisonさんが「マンハッタン内での銃撃事件のなかった週末は、何十年も達成できなかった目標だ」とTwitterでつぶやきました。公式の発表によると、この記録はなんと25年ぶりだったそうです!

このつぶやきから、マンハッタンは常に発砲事件やその他の犯罪が起きているとイメージされがちです。しかし、マンハッタンに住んでいる私からしてみれば、頻繁に銃撃事件や殺人事件のニュースを聞くわけではありませんし、街を歩いていても危険を感じた体験は滅多にありません

確かに気をつけて歩かなくてはいけない場所はあります。しかしそれもほんの一部なので、常に緊張しながら観光しなくてはいけないと思わず、リラックスして旅を楽しみましょう。

ニューヨークに子どもを連れて行っても大丈夫?

子供

先日知人から、「2歳の娘を連れてニューヨークに行きたいんだけど、連れて行っても危なくないかな?」という相談がありました。

子供連れの旅行は、常に目を配りながら観光しなくてはいけないので大変ですよね。国内ならまだしも、国外だと言語も文化も違いますので、危険な目にあった場合のことを考えると、旅行を先送りしようと思うご家族の方がたくさんいると思います。

確かに、ニューヨークは東京の都心を歩いているように人がかなり多く、急いでいる人もたくさんいるのでお子さんをお連れなら必ず手を繋ぐか、場合によっては抱っこをして歩くのが良いでしょう

しかし、現在では危険な場所というのは特定されています。そこを避ければお子様連れのニューヨーク旅行は可能でしょう。事実、街を歩いていると、1歳ほどの赤ちゃんを抱っこしながら観光を楽しんでいる方もいらっしゃるので、安心して旅をお楽しみください。

ニューヨークで日本人が被害に遭っている事件

バックパック

ここまで、ニューヨークへの旅行は比較的安全だとご紹介してきました。しかし、日本の街を歩いていても同じですが、事件はどこにいても必ず起きます。

ここでは、日本人やアジア人が特に被害にあっている事件や気をつけなくてはいけないことを、私とニューヨーク在住の友人の経験を元にご紹介していきます。

ケース1. イエローキャブ以外のタクシーには絶対に乗らないこと!

・ジョン・エフ・ケネディ国際空港(JFK International Airport)にて

これは私が5年前に経験した金銭トラブルです。

日本からニューヨークへは約13時間。初めての長期フライトで疲れていた私は人生で初めて、JFK空港に到着しました。夜に近かったこともあり、空港はそれほど人は多くなく、スムーズに預け荷物を受け取り外に出ようとしました。

すると、優しそうな中東系アメリカ人が、「荷物を持ってあげる、どこまで行きたいの?」といきなり尋ねてきました。話によると現地のタクシードライバーをしているようでした。私は少し戸惑いましたが、英語が全く使えなく心細かったこともあり、その方に行き先を教え、家まで送ってもらうことにしました。

始めに乗車料金を聞き、空港から家まで約100ドル(相場より40ドルほど高め)だといい、そのときは料金の相場がわからなかったので、すんなり了承しました。ふと気がつくと居眠りをしていたらしく、ドライバーに起こされた私は目の前が家だということに気がつきました。

・タクシードライバーの豹変

料金の100ドルを渡そうとすると、男は合計で350ドルだと怒鳴ってきたのです。私は恐怖と疲れから、仕方なく言われた料金を支払いタクシーを急いで出ました。

この体験からお伝えしたいことは、絶対にイエローキャブ以外のタクシーには乗ってはいけないということと、乗車後は居眠りをしないように気をつけることです!マンハッタンには悪質セールスや詐欺行為目的で、英語にあまり自身のない方に優しく近寄ってくる外国人がたくさんいます。

タクシーに乗った後に居眠りをしてしまい、私のように金銭トラブルにあった、又は貴重品を盗まれたという方の話をよく聞きます。初めてニューヨークへお越しの際は、まずJFK空港で細心の注意を払う必要があることを、ぜひ覚えておきましょう。

ケース2. 窃盗被害注意!サブウェイ(地下鉄)、バス内の居眠りは厳禁

続いては、ニューヨークに住む私の友人の体験談です。

友人は学校帰りに耳にイヤホンをつけ、自分の好きな音楽を聞きながらサブウェイに乗りました。携帯を操作していると、疲れていたのかそのまま居眠りをしてしまい、最寄駅前で目を覚ましました。

すると、手に持っていた携帯がないことに気づき、辺りを見渡してもどこにもありません。携帯を近くに座っていた誰かに盗まれたのです

このケースは残念ながら頻繁に聞くので要注意です。乗り物内(特にサブウェイ内)にはホームレスやドラッグ中毒者が頻繁に乗車しているので、居眠りをすると窃盗や最悪の場合怪我をさせられるという被害を負う可能性があります

私の体験談でもご紹介しましたが、乗車後は絶対に居眠りをしないようにしましょう。イヤホンで音楽を聞くのもやめましょう!

ケース3. 道で配るものに気をつけましょう

・アジア人の被害数が多い事件

タイムズスクエアやその他の人気観光スポットにはCDやお守りなどを無料だと言って配布をしている人がたくさんいます

しかし、これは嘘のケースが多く、受けとった後に金銭を要求されることが多々あります。無料だという優しい言葉を鵜呑みにせず、できるだけ接しないように心がけましょう。

・なぜアジア人が狙われるのか?

ニューヨークに長年住む、私が通う学校の教授に理由を聞くと、アジア圏は欧米と比べディベート文化(何かあれば遠慮せず意見を言う)があまりないので、言い返してこないものだと思われ、狙われやすいと言っていました。更に、日本人は謙虚で優しい人が多いので、その分被害に遭いやすいとも教えてくれました。

確かに、日本では相手を尊重する文化ですので、何かあっても一歩踏み出るのに躊躇してしまうことがありますし、英語が話せないと口論もできないでしょう。

観光地を訪れる際は、金銭トラブルに十分気をつけ、怪しいと感じたら必ず身を引く、もしくは勇気を持って近くのアメリカ人に助けを求めましょう

ニューヨークで注意すべきこと・注意すべき場所

ニューヨーク

ニューヨークには知名度の高い場所から低いところまで、様々な観光スポットがあります。旅行中は日本とは違った空気から興味津々になり、雑誌に載っていないような場所に足を踏み入れたくなりますよね。

ニューヨークは比較的安全だとはいえ、中にはまだ危険な場所もあります。ここでは旅行の際注意が必要な場所や時間帯を詳しくご紹介していきます。

危険な場所1. ブロンクス

ニューヨークに旅行をお考えの方の多くは、ブロンクスについての情報は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

ヤンキーススタジアムがあるブロンクスは、今現在もマンハッタンに比べ発展が乏しい地区であり、主に低所得者が集まって住むエリアです。2018年には下記のような事件がありました。

― 2018年12月13日夜7時30分頃、イースト241ストリートにて銃を持った男性と警察官が銃撃し、犯人である男性が警察官に打たれ重症

― 2018年12月29日夜11時ごろ、地下鉄ウエスト183ストリート駅に乗り込んだ男が乗客の一人である4歳女の子の背部に無理やり手を入れ、止めにかかった母親に発砲するとの脅迫をした。

発砲事件や強姦事件が多発している地区はブロンクスです。マンハッタンから外れたところにあるので、2019年現在も物騒な事件が絶えません。野球観戦目的以外での観光はあまりおすすめできないでしょう。

危険な場所2. ハーレム

発砲事件の多発エリアです。ここ最近で下記のような事件がありました。

―2018年7月29日夜に、ハーレム125ストリートにて車同士が衝突し、6名以上が重症。犯人は銃を保持

―2018年11月5日夜7時ごろに、ハーレム内で男が店に向かっていきなり発砲し、男性一人軽傷

ニューヨークのニュースで事件レポートを耳にするのはやはり、ブロンクスに続きハーレムが多いです。理由はブロンクスと同じく低所得者層の方やドラッグ中毒者が多く住むエリアだからです。

現在より遥かに荒れていた1980年代に比べ随分と治安は良くなってきていますが、観光には決して向いているとは言えないでしょう。もし訪れる際は、必ず日中に、団体で歩くようにしましょう。

夜の外出は控えましょう

上記のニュースを見て一番にお伝えしたいのは、夜の外出は極力控えるようにということです。5年住んでいる私でさえ、夜に出歩くと少し怖く感じるほど何が起こるかわからないのがニューヨークです。

ディナーやナイトクラブに行った後に犯罪に遭った観光客のニュースもよく聞きますので、夜の行動は十分お気をつけください。

ニューヨークで危険な目にあったらどうする?

パトカー

観光中に危険な目に遭ったとき、恐怖感で一体どうしたら良いのかわからなくパニックに陥ると思います。私も金銭トラブルに巻き込まれたときは身が震えるほど怖かったのを今でも覚えています。

事件に巻き込まれたら、まずは落ち着いて記録をとることをおすすめします。自分が覚えている範囲でボイスメモを録音したり、携帯のノートに書き込んだりすると、後に第三者に相談する際明確に伝えることができますし、証拠にもなります。

また、911コールをし警察に助けを求めましょう。英語に自信のない方も、911カスタマースタッフは丁寧に話を聞いてくれると、私の知人から聞きましたので、臆せずに電話すると良いでしょう。

警察への電話が難しければ、加入している海外保険会社への問い合わせも良いでしょう。全てにおいて、抱え込まずに必ず誰かに相談し、事態を改善しましょう。

まとめ

ニューヨークの治安レベルは数十年前と比較して格段に改善されてはいるものの、未だ悪質な事件が多発します。しかし、危ないとされる場所や時間帯は一部で、常に緊張しなくてはいけないという訳では決してありません!

ブロードウェイミュージカルや遊園地など、お子様連れの観光も十分安全に楽しめます。

ご紹介した情報を元に最悪の事態を想定しつつ、ニューヨークの街をぜひお楽しみください!