日本でも定着しつつあるハロウィン。最近ではハロウィンはどこの国から始まったのかご存知の人も多いかもしれませんね。
そう!アイルランドが発祥の地です。ハロウィンの本場アイルランドでは、毎年モクナス(Macnas)と言うプロとアマチュア混合のパフォーマンス集団がハロウィン・パレードをダブリンとゴールウェイで行います。
小さな子供なら泣き出してしまうくらいこわーいパレードです。暗くなってから始まり、火花や怖い音楽も重なって、ハロウィンの雰囲気満載です。
ぜひ皆さんに知ってほしいパレードです。今回は、私の一番好きな「モクナス・パレード」を詳しく紹介いたします。
ハロウィンの起源
アイルランドにキリスト教が伝わるまでは、アイルランド人はケルト文化のもとで生活していました。ハロウィンは、そのケルトの祭り「サーウィン(Samhain)」が起源です。
ケルト人にとって、10月31日は1年の終わりでした。秋が終わり冬が始まるこの時期は、あの世から死者が家族のもとへ訪れると考えられていました。日本のお盆のような感じです。
しかし、悪霊や魔女も紛れてこの世にやってきてしまうので、怖い仮面をつけて魔除けのためにたき火をして過ごしました。これが仮装の由来です。
パレードのルート
では、パレードのルートを詳しく説明していきます。
ダブリン
ムーア・ストリート(Moore St)から始まり、下記の順に進みます。
- ムーア・ストリート(Moore St)
- ヘンリー・ストリート(Henry St)
- メアリー・ストリート(Mary St)
- ケーペル・ストリート(Capel St)
- リトルブリテン・ストリート(Little Britain St)
- ハルストン・ストリート(Halston St)
- メアリーズ・レーン (Mary’s Lane)
ダブリンはアイルランドの首都です。市内はリフィー川を挟んで南と北に分かれています。南側に古い建物が多く残っていますが、パレードは北側を通ります。
アイルランドの独立へのきっかけとなった、イースター蜂起の舞台ムーア・ストリートから始まり、ショッピング街を抜けていきます。
一番混み合う場所はショッピング街のヘンリー・ストリートとメアリー・ストリートです。リトルブリテン・ストリートとハルストン・ストリートの方がもっとスペースが広いので、子連れやベビーカーがある人には向いています。
ゴールウェイ
ゴールウェイ大学(NUI Galway)から始まり、下記の順に進みます。
- ゴールウェイ大学(NUI Galway)
- 大学通り(University Rd)
- サルモン・ウィア橋(Salmon Weir Bridge)
- タウン・ホール・シアター(Town Hall Theatre)
- フランシス・ストリート(Francis’ St)
- エグリントン・ストリート(Eglinton St)
- ショップ・ストリート(Shop St)
- ラテン・クウォーター(Latin Quarter)
- メインガード・ストリート(Mainguard St)
- ブリッジ・ストリート(Bridge St)
- オブライエン橋(O’Brien’s Bridge)
- ドミニク・ストリート(Dominick St)
- クラダ・キー(Claddagh Quay)
ゴールウェイはアイルランドの西海岸沿いの街です。第4の都市ですが、ダブリンに次いで人気の観光地です。モクナスの本拠地はゴールウェイで、とてもアーティスティックな街としても有名です。
一番混み合う場所はショップ・ストリートからラテン・クウォーターです。子連れやベビーカーがある場合は、パレードがスタートする地点か、終わりのクラダ・キーあたりがスペースがあって見やすいです。
(その年によってルートは変更することがありますので、最新情報はウェブサイトで確認してください)
- 参考ウェブサイト macnas http://macnas.com
パレードの内容や時間
パフォーマンス集団「モクナス」
パレードを行う「モクナス」というパフォーマンス集団は、1986年からゴールウェイを拠点に活動を始めました。30年以上続いており、ハロウィンパレードは、20人前後のプロフェッショナルと200人以上のボランティアで成り立っています。
ほかにも、セント・パトリックス・パレードや、アイルランド以外の国でもパフォーマンスをします。有名なアイルランドのロックバンド、U2のツアーにも参加したことがあります。
サーカスやシルクドソレイユのようなアクロバティックな要素は少ないですが、独特なアートセンスで人々を魅了する集団です。
パレードの内容と時間
2018年は、ゴールウェイが10月28日、午後5時半から。ダブリンが10月29日、午後7時からスタートしました。毎年時期は同じです。10月最後の週末です。
パレード自体は、残念ながら30分程度です。夢中で見ているとあっという間に終わってしまう感じです。それぐらい、彼らの不思議な世界に引き込まれます。
毎年パレードのテーマは違い、2018年のテーマは「Out of the Wild Sky」。しかし、テーマは違えど、大きな山車や不思議な衣装に身を包んだ人々の行進に火花、山車の上での演奏などはほぼ同じです。
2018年は火花がない代わりに、紙吹雪やシャボン玉などが多く、キラキラした感じでした。子供にとっては怖いパレードですが、大人にとってはこの怖さと不思議な世界が、なんとも言えない魅力です。
ちょっとだけパレードの様子を写真でお伝えします。
写真はゴールウェイでの様子です。パレードは常に動いているので、ピントがぴったり合っていない写真もありますが 、少しでも雰囲気が伝わればうれしいです。
パレードに行くための準備
なるべく早めのお出かけを
ダブリンもゴールウェイも、パレードを見る人で大混雑します。どこもかしこも人・人・人です。とても混み合うので早めに行くことをおすすめします。1時間は早く行かないと、最前列で見るのは難しいです。
それに、ほとんどの人が車で来ます。車で行く場合は、駐車スペースを探すのも大変で、それにも時間がかかってしまいます。
厚着で、仮装ならなおよし!
次に服装です。日本ではこの時期まだ冬のように寒くありませんが、アイルランドではかなり寒いです。日が暮れれば10度を切ることもあります。
パレード自体は30分弱ですが、待っている時間も考えると、外に立っている間に体がさらに冷えます。厚手のジャケット、手袋、帽子、マフラーは必需品です。
思いっきり楽しみたい人は、仮装をして出かけるのもいいですよ。ジャケットを着てしまうとコスチュームは見えませんが、メイクアップはバッチリ見えます。子供だけでなく、大人も結構仮装していますし、パレードの後のお楽しみにももってこいです。
1つだけ注意もしてください。スリにあわないように、混み合う場所ではバッグは必ず体の前で持ちましょう。
パレードの後のお楽しみ
モクナス・パレードが終わっても、街はお祭り騒ぎです。ここからは大人だけの時間です。特にゴールウェイでは次の日も祝日なので、パレードの後にそのままの仮装でパブへ行き、夜遅くまで楽しむ人がたくさんいます。
パブによっては仮装コンテストも開催されるので、お酒を飲みながらハロウィン・パーティが楽しめます。
もう1つの楽しみは、ゴールウェイで行われるゾンビ・ウォークです。2018年はパレードと同じ日じゃないですが、パレードと同じ日の年もあります。怖い仮装で皆で街を歩くのです。
レストランやショップもハロウィンのデコレーションがされていますし、本当にハロウィンの雰囲気一色になります。
まとめ
日本でも仮装をして街へ出かけることが流行っていますが、やはり本場のハロウィンはもっとスプーキー(不気味)な雰囲気が漂っています。パレードは、まさにスプーキー!それがまたかっこいいんです。怖がる娘がいるにもかかわらず、私は毎年行ってしまいます。
この時期ダブリンかゴールウェイにいる人は、ぜひいっぱい着込んでパレードを見にいってみてくださいね!