台湾で生活すると、費用はどのくらいかかると思いますか?高い?安い?また、現地採用社員として働く場合、お給料でちゃんと生活していくことができるのか気になりますよね?
この記事では、台湾の日系コンサルティング会社で働きながら台北市内で一人暮らしをする私の実際の生活を基に、台湾生活のコストについてご紹介します。
※2019年3月現在、1NTD(台湾ドル)=3.67円として計算
台北で一人暮らしする場合の家賃相場は?
台湾で家賃を安く上げたいなら、新北市など中心部から少し離れたエリアに住んだ方がいいです。しかしアクセスの良さなどから、私は台北市に住み続けています。市の中心部からは約20~30分ほどの位置となります。
台北市内好立地での家賃相場は20,000NTD前後
現在住んでいる1ルームの家賃は月14,000NTD(約50,988円)です。市内中心部へのアクセスが便利な駅から徒歩5分程度のところにあります。給料の3分の1くらいは家賃に費やしているイメージですが、日本でも都内に住む場合は大体給料の3割は家賃になるので、それとあまり変わらないイメージでしょうか。
私が住んでいるエリアでは、シェアではなく独立した1人部屋でコンディションが良く家具キッチン付きだと、大体20,000NTDくらいはします。ただ私の場合、独立していることも、コンディションの良さも、キッチン付きであることも、全て妥協したくない条件だったので、頑張って探し、相場よりは安めの家賃で今の部屋をみつけることができました。
賃料以外に支払うのは電気代のみ!
日本の一般的な物件とは違い、水道とガス、ネット、ケーブルTVなどの料金は家賃に既に含まれており、電気代のみ家賃と別に支払うことが一般的です。後述しますが、光熱・通信費は日本より圧倒的に安く抑えることができます。
台北市内でも、中心部へのアクセスの良い場所や、駅から近く、スーパーや市場、お店が複数ある場所はもちろん人気があります。また、学校が集中しているエリアだと、留学生や学生も多くなるので条件の良い部屋をめぐってかなりの激戦となり、家賃相場も上がります。
台湾では引越し費用はかからない?
日本で部屋を借りる場合、新たな家具購入または現在の家具などの持ち運びのための費用がかさむと思います。
一方、台湾は、借りる部屋にすでに家具・家電(ベッド、クローゼット、冷蔵庫、TV、洗濯機など)が備え付けられていることが多く、私の場合は前に住んでいたシェアハウスから新しい部屋までの距離が近かったこともあり、引越しにかかる費用はほぼ発生しませんでした。
日用品もそろっていればラッキー
加えて、私の前に住んでいたアメリカ人がコップやホットプレート、ハンガーなどを置いていってくれたため、入居時にはベッド用のシーツや布団、枕やちょっとしたキッチン用具程度の購入のみで済ませることができました。
ちなみに、台北市内のアクセスの良いところにIKEAがあり、MRT(地下鉄)の駅からも近いため、日用品をそろえるのに便利です。日本からニトリや無印も出店しているので、日本と同じ感覚で利用することができます。
台湾で自炊。気になる食品の値段は?
私は週末を除いては、ほぼ毎日自炊をします。食材も豊富で、日本と比べると値段の割に量が多いため、ありがたく活用しています。週末の時間のある時は朝市に出かけて、野菜や果物や肉をまとめて購入しておきます。
家の周りにいくつかスーパーがあるため、比較してその時に一番お得なものを一番安い場所で購入するようにしています。個人的には、特にCarrefour(カルフール)を愛用しています。台湾ローカルスーパーと比べると、商品の分量が多い割に安いように感じるので、まとめ買いに活用しています。
お米
日本と同じ米文化の台湾。お米は種類も多く美味しいため、常に切らさないようにしています。
- ・米:2.7kg 173NTD程度(約635円)
フルーツ
また、台湾での自炊生活に欠かせないのは、美味しくて安いフルーツ!季節ごとにたくさんのフルーツがスーパーに並びますが、一部のフルーツの価格をご紹介します。
- バナナ:1kg 89NTD程度(約327円)
- ドラゴンフルーツ:600g 79NTD程度(約290円)
- グァバ:1.2kg 109NTD程度(約400円)
外食もおいしく選択肢もたくさんありますが、日本以上に調味料や油が多く含まれていることも多いので、比較的ヘルシーな自炊と組み合わせて上手く活用するといいでしょう。
台湾の交通費。電車代やバス代は?
MRT(地下鉄)もバスも安いです。私の家から会社までは電車で30分程で、片道25NTDですが、ICカード「悠遊卡(ヨーヨーカード)」を使うと片道20NTD、往復だと40NTDと更に安くなります。
台北市内をMRT(地下鉄)で移動する場合の交通費ですが、大体1駅~10駅は片道が25NTD、10駅~15駅は片道が30NTD程度です。15駅以上の場合でも最大で60NTD程度で台北市内を地下鉄で移動できる印象です。
また、このICカードは、電車だけでなく、バスでも使用することができるカードとなります。バスの場合は距離や会社によって料金が異なりますが、1区間(10駅程度)片道15NTDです。バスも電車と同様にICカードを使うと1区間12NTDと少し割安な料金で乗ることが出来ます。
台湾では、日本の通勤定期券に相当するものが存在しないため、通勤や移動では常にこのICカードにチャージをして使うようにしています。
- 交通費:台北市内移動MRT(地下鉄・約10駅)の場合、片道25NTD程度(約92円)
- 交通費:台北市内移動バス(約10駅)の場合、片道15NTD程度(約55円)
台湾でも必需品。携帯・インターネット料金は?
日本では、ネットも携帯代もバカになりません。私もかなりの出費で毎月頭が痛かったです。
携帯
台湾にきてからは、必要な時のみ必要な分だけチャージするようにしています。チャージは、セブンイレブンなどで専用のカードを購入することができます。1回あたりのチャージの最低価格は300NTD(約1,101円)です。
携帯電話会社の店舗へ行くと、100NTD(約367円)からチャージできることもあります。私の場合はそれほど頻繁に電話をしないので、300NTDのチャージだけで1ヶ月は乗り切れます。
日本にいたときは、基本料・通話料・ネット利用料含めて月額10,000円近くになることもよくあったので、圧倒的に安く抑えられるようになりました。
インターネット
住んでいる部屋ではネット代はすでに賃料に含まれているので、値段を気にせず好きなだけ使うことができます。外では街なかや駅、お店など色々なところにフリーWi-Fiが飛んでいるため、ノートPCを持ち歩いて、ネットが必要な時につないで使うようにしています。
台湾の水道・光熱費は?
日本ではガス代、電気代、水道代とそれぞれ支払わなければならず、そこそこの出費でしたが、ガス代と水道代はすでに家賃に含まれているため、電気代だけ気にしておけば大丈夫です。私の場合は、毎月電気代を計算して、家賃と共に大家に支払っています。
1メーターで5NTD程度月平均で1,000NTD(約3,670円)くらいですが、夏場(6/1~9/30)だけ1メーターあたりの料金が2NTD程度少し上がります。料金がかさみやすいので注意が必要ですが、夏を乗り切ってしまえば通常はそれほど膨れ上がらないので、生活費を圧迫することはほぼありません。
電気代だけを比較すると日本と大きく変わらない印象もありますが、その他のガスや水道代を追加で払わなくてよくなったため、生活コスト面では非常に楽になりました。
台湾で高い物とは?
納豆や日本製のインスタントラーメンなど、日本食は高いです。納豆は100NTDくらいするので、私はお得になっている時に購入することもあります。
また、日本の外食店も値段が高めです。ラーメン屋や牛丼店など、日本だとワンコインで食べられるファーストフード感覚の店もこちらでは大人気で、台湾人は高いお金を払って食べることも多いです。
私自身は、台湾で日本食を食べることはほぼありません。自炊で納豆をまれに食べる程度です。
台湾での娯楽費
食費や固定費は比較的安めに抑えることができるので、娯楽費を少し奮発するようにしています。
映画・DVD
例えば、週末にミニシアターへ映画を見に行った場合、映画館と時間帯にもよりますが、鑑賞料は300NTD(約1,101円)くらいです。あまり安いとは思いませんが、リラックスするために奮発します。
DVDをレンタルする場合はもう少し安めに抑えることができます。旧作1週間レンタルでNTD45NTD(約165円)くらいといったところでしょうか。また、レンタルしたDVDを個室で流して楽しむことができる場所もあります。利用料は220NTD(約808円)くらいです。
台湾の良いところは、ハリウッドの新作が日本よりも早く上映されるため、日本に先駆けて楽しむことができるところです。
温泉・外食
ちょっと足をのばせば、台北の北の方にある温泉に入浴料250NTD(約918円)くらいでつかれます。自分の部屋に浴槽が無いため、私はリラックスするため頻繁に利用しています。
外食は少し奮発してホテルのレストランに行くこともありますが、特に季節のイベントを開催している時は高くチャージされるので、高いなと感じることもあります。有名なホテルレストランだとそこそこ値は張りますが、お手頃な料金でビュッフェを提供するホテルもあるので、稀に使うこともあります。
ファッション
日本のブランドは高いこともあり、あまり買いません。台湾でも海外のファストファッション、ZARA、MANGO、21Forever、H&Mがあるので特に困りません。台湾製造のNETも普段着としてかなり活用できます。値段も安いです。
季節ごとのアイテムの切り替えのタイミングでセールを行うことも多いため、その時を狙って購入するようにしています。
すこし不自由だなと感じるのは、デザイナーものやインポートものが手頃な値段で購入できるお店があまりないことです。イタリアの革製品店などはそれほど安くなっておらず、品質が日本と比べて少し落ちるように思うこともあります。ブランドものについては満足いくものを購入したいため、日本に帰国した時に購入するようにしています。
台湾での語学学校のレッスン費用
週2回、1時間程度の中国語レッスンを台北市内の語学学校で受けています。クライアント対応が長引くこともあり、仕事の終わり時間がまちまちなため、学校に相談して、グループレッスンではなくプライベートレッスンを組んでもらっています。
グループレッスンと比べるとレッスン費用は若干高めではありますが、練習時間がたっぷり取れるのと、自分の進度に合わせて調整してもらえるのが非常に助かります。
1時間のマンツーマンレッスンで780NTD(約2,863円)くらいです。月ごとに契約を更新するようにしているので、忙しい月はレッスン時間を少な目に、時間のある月は少し多めにしてもらえるなど柔軟に組んでもらえることが気に入っています。
その他の出費
その他の固定出費としては、月1回行っているヘアカットにかかる料金があります。ヘアサロンはたくさん種類やお店があり、私は自宅近くの高すぎず、安すぎないヘアサロンによく行きます。1回のカットで約700NTD(約2,569円)です。
その他、各種日用品や、化粧品・美容関連用品で1500NTD程度の出費があります。
また、台湾国内で近場に旅行することもしばしばあります。場所にもよりますが、新幹線を使うと片道1,000NTDくらいはかかるので、旅先での食費や滞在費なども含めて3,000NTDくらいになります。プロモーションでお得なツアーがあれば、1時間程度で行くことができる海外(香港やマカオ)に行くこともあります。
月々の出費合計と気になる貯金
以下、1ヶ月にかかる出費のトータル内訳となります。
- 家賃:14,000NTD
- 電気代(光熱費):1,000NTD
- 食費:6,868NTD程度
- 交通費(バス・電車):800NTD程度
- インターネット・携帯電話:300NTD程度
- 娯楽費:5,240NTD程度
- 語学レッスン費:6,240NTD程度
- その他:4,900NTD程度
合計すると月平均約39,348NTD(約144,407円)が出費となります。毎月の貯金は約5,000NTD(約18,350円)です。
まとめ
日本にいたときと比べて貯金額が増えたかというと、それほど大きな変化はありません。ただ、固定費用が圧倒的に安く抑えられるようになった分、自己投資にまわせる出費が増えたという感覚を持っています。
家賃や食費など台湾の物価がすごく安いかというと、それほど安い印象はありません。ただ、日本と比較すると費用を安く上げることのできる選択肢がいくつかあるので、うまく調整できればもっと生活費は抑えられるかなと思っています。
現在は、語学レッスン費用がどうしても発生するため、語学力が上がって自分で勉強しながらスキルアップできるくらいのレベルになったら、もっと貯金にまわせるようになるかもしれません。日本と比較すると、費用調整がより柔軟にできると言えると思います。