親子でカナダ生活、気になるひと月の学費と生活費を公開します

ケローナ









カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州のケローナという街に息子と移り住んで4年目に突入しました。

移住した当初は街についての知識が少なく、買い物をするにも勝手がよく分からずに迷いました。しかし、現在ではお友達も増えたことから情報も入るようになり、効率よく買い物ができるようになりました。

ここケローナの街は、カナダの中で最も日照時間が長く、夏も長いことから、カナダでは有名なリゾート地です。その為、全般的に物価が高めで、家計のやりくりを上手にしないと、あっという間に出費が加算してしまいます。

そんなカナダで暮らす私の生活費をご紹介いたします。

日本とかなり違う消費税

カナダのお金

消費税は州によって異なる

私の住むブリティッシュ・コロンビア州では、消費税が12%と高めです。その内訳は、連邦政府に5%、州政府に7%の消費税が徴収されます。一方、お隣のアルバータ州のように石油が多く出ることから州消費税を徴収しない州もあります。

カナダは連邦制なので州によって自治を行い、各州で州消費税が違います。カナダに暮らして、まず、この高い消費税に慣れるのに少し時間が掛りました。

州の消費税が免除されるもの

ブリティッシュ・コロンビア州では、州の一部で消費税が免除されるものもあります。

  • 食品
  • 書物、新聞、雑誌
  • 子ども服
  • 自転車
  • 処方箋のある医薬品
  • ガソリン

その中でも、ややこしいものが多数あり、同じ食品でも外食には州消費税がかかります。自宅に持ち帰って食べる食材に関してが無税になります。

また、子ども服も州税が免除されますが、おとなサイズの服でも15歳以下の子どもが着る場合は、購入の際に学生証を提示すると州税が免除されます。

家賃と月々の固定費

家

家賃

我が家は賃貸の3LDKのお部屋を月1,600カナダドル(約137,600円)で借りています。家賃には水道代と電気、ガス代が含まれています。

この値段はケローナの中では安いほうだと思います。ダウンタウンから車で10分ほどとそう遠くなく、静かな住宅街でありながら、安めの値段なのは、建物が少し古いからだと思われます。

建物はフォー・プレックスと呼ばれる一見、一軒家のように見えるお家ですが、4世帯が暮らせるように分かれています。前庭、中庭、後ろ庭と、家の4倍くらいの敷地があり、家庭栽培をしたり自由に利用できます。

日本のアパートと違うところは、食洗機やオーブン、電子レンジといった台所の設備や洗濯機・乾燥機が常備されている点です。

月々の固定費は通信費と保険料

家賃には含まれずに自分で別途月々支払うものはwifiとケーブルテレビ代、そして携帯電話代です。日本と違って、携帯もWifiも無制限使用というプランがないのがカナダの残念なところです。

我が家の月々の固定費は、約180ドル(約15,480円)です。内訳は、携帯電話代とWifi、それから保険料です。携帯電話とWifi代は、月々約100ドルです。テレビは見る時間がないので、加入していません。州の健康保険料は月に約30ドル支払っています。

日用品の値段は高め

ペーパー

日用品は高い

我が家の日用品に掛かる出費は、ひと月約200ドル(約17,200円)ほどです。日用品や洗剤、衣類などを含んだ金額です。

生活に必要な日用品は、日本に比べて全体的に高めです。日本では高くて品質の良いものもあれば、少し質が落ちて安く済ませられるものも見つけることができます。

しかし、ここでは選ぶ幅があまり大きくありません。国民人口が少なく、激しい値段競争を繰り広げるほどのメーカー数がないからではないかと推測しています。

高額な紙製品にびっくり!

最も驚いたのは、トイレットペーパーやティッシュといった紙製品が高いことです。日本では、12ロール入りのトイレットペーパーを300円程度で買っていた記憶があるのですが、こちらでは倍の600~700円します。日本の優れた製紙技術に今更ながら感謝です。

食費を抑えるなら外食を控える

肉

1か月の我が家の食費

16歳の食べ盛りの息子と私の食費は、月に約400ドル(約34,400円)です。自宅での食事と学校に持参するランチを含めた金額で、これに外食が加わると、ぐんと高くなります。

食品は少し安め

食品は日本に比べると少し安めです。陳列されているものの値段を見ると、そう安く感じませんが、全般的に1パッケージの分量が日本より大きめです。

たとえば挽肉ひとつとっても、日本のスーパーのような200g入りといった小さなパッケージは置いていません。写真上部の牛の塊肉は453gで6.21ドル(約534円)です。

牛乳やオレンジジュースなどは、4リットル入りで500円程です。日本と逆で面白いと思ったのは、鶏肉が最も高く、豚、牛の順に安くなります。

残念ながら日本産のお米は、なかなか手に入りません。アメリカ産の日本米を買っています。値段は10㎏で25ドル(約2,150円)程度なので、日本と同じくらいの値段です。

外食は高い!

外食が加わると一気に家計は跳ね上がります。外食産業が日本と最も違うところで、1人1,000円以下で済むようなお店は、ほとんどありません。カジュアルなレストランのランチでも、1人2,000〜3,000円の準備が必要です。

とくにケローナはリゾート地であることがから、レストランなどのメニューは高めに設定されています。日照時間が多い街に住んでいるから仕方ないとして、地元の人はこれを「サンシャイン税」と呼んでいます。

車は必須の交通手段

車

車の維持費と交通事情

我が家の車に掛かる費用は月々約300ドル(約25,800円)です。保険代、ガソリン代、タイヤなどの消耗品の交換等も含めた金額です。

広い国土を持つ割には公共の乗り物の便が悪いカナダです。つい先日もカナダ国内を独占的に走っていた長距離バス会社のグレイハウンドが倒産、廃業してしまいました。街中には電車はなく、市バスが主な公共の乗り物です。我が家の生活の基盤はもっぱらマイカー移動です。

車両の値段は一緒だが保険は高め

車の値段は日本とそう変わりません。中古車マーケットも充実しており、手ごろな値段で車が手に入ります。私は日産マーチ(カナダではマイクラという名前)を購入しました。車両代、初期手続き費用を含めて約200万円でした。

一方、車両保険が日本と比べて高めです。ブリティッシュ・コロンビア州では、州が独占して車両保険を管理しているため、日本のように比較して保険を選ぶということができません。私は現在、年間で2,100ドル(約180,600円)の車両保険料を払っています。

ガソリン代はちょっと安い

ガソリン代は2018年11月現在、1リットル=100~120円台を前後しています。日本に比べると少々安めのガソリン代です。我が家は月に約100ドル(約8,600円)ほど支払います。道路はハイウェイも含めて、すべて無料なのが嬉しいです。

10月1日から3月末まではウィンタータイヤの装着が義務付けられています。半年に一度、タイヤ装着やオイル交換及び車両チェックで1万円程度の出費があります。ウィンタータイヤは約6万円で購入しました。

義務教育と授業料

学校

義務教育は高校まで

ここブリティッシュ・コロンビア州では、高校3年生までが義務教育です。受験もなく、自宅のある地区の公立高校に入学できます。

授業料は基本無料

授業料は基本無料です。教科によっては30ドル(約2,580円)程度の教材費を徴収する場合があったり、卒業アルバム(希望者のみ)に100ドル(約8,600円)別途の支払いがあります。

息子の今年の授業料は無料、そのほか卒業アルバム代を予定しているので年間で約8,600円で、月々約717円を計上しています。

しかし、外国人留学生は授業料無料に相当しないので、ご注意下さい。外国人留学生授業料は州や地区によって異なります。

1か月の家計簿

食べ物

以上をまとめると、私と息子2人の1か月の家計簿は以下のようになり、総出費は約213,977円になります。

  • 家賃(光熱費込み) 1,600カナダドル(137,600円)
  • Wifi、携帯電話代、保険料 180カナダドル(15,480円)
  • 日用品(雑貨&衣類) 200カナダドル(17,200円)
  • 食費 400カナダドル(34,400円)
  • 交通費(車両保険&ガス代)  300カナダドル(25,800円)
  • 学校に掛かる費用 8.33カナダドル(717円)
  • 総出費  2,688.33カナダドル(196,797円)

私のカナダでの収入は現在手取りで1,857カナダドル(約159,722円)ほどなので、総出費の2,688.33カナダドル(196,797円)を引くと、831.33カナダドル(71,494.38円)の赤字計上です。

現在パートタイムで働く私のお給料だけでは、息子との生活は成り立たず、その差額は日本の主人から仕送りをして貰って埋めています。

赤字計上と聞いて驚いた方もいらっしゃると思いますが、家族がカナダと日本とに分かれての二重生活をしている我が家のケースはちょっと一般的ではないので、ご安心下さい。我が家も4人家族の中では、ちゃんと家計が納まっています

まとめ

ケローナの不動産は上昇中ということもあって、売り家も、賃貸物件もともに高いのが少し難点です。そこをカバーする為に、職場の近くに家を借り交通費を減らす、または、通勤時間はちょっと掛かっても街外れの安い物件に住むなど、地元の人々はいろいろな工夫をしています。

来た当初は、店頭で見た値段が安いのか高いのかも分からない状態でしたが、現地のことは現地の人に聞くのが一番です。

食材が安いお店をはじめ、日本食材が欲しいときに行くお店、一番安いガソリンスタンドなどなど、友達が増えるにつれて情報量も増え、行動範囲も広がりました。それによって年々効率の良いお買い物ができるようになってきています。

※1カナダドル=86円(2019年現在)で換算しました。